研究課題/領域番号 |
23K07911
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
岡本 祐子 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (30723043)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 関節リウマチ / Pre-clinical RA / PD-1/PD-L1 |
研究実績の概要 |
抗CCP (cyclic citrullinated peptide) 抗体は関節リウマチ(RA)患者の末梢血中に認められる自己抗体である。疫学研究により抗CCP抗体は、関節炎発症5年以上前から末梢血中に認められ、発症に向けて抗体価の上昇やエピトープ拡散 (epitope spreading)が進むことが明らかにされた。本研究代表者は、抗CCP抗体陽性だが関節炎のない将来RA発症リスクが高い個体(at-risk者)の末梢血において、免疫応答を調整するPD-1が高発現し、自己抗体産生に重要な役割を果たす循環末梢ヘルパーT細胞が増加していることを見出した。本研究では、At-risk者のRA発症前後の、末梢血免疫細胞における機能分子発現(PD-1/PD-L1)やその可溶性分子を解析し、口腔・糞便細菌叢との関連、遺伝背景による差異を明らかにすることで、RA発症に関与する個体免疫異常の解明を目的とする。2023年度は、活性化した免疫細胞が分泌する可溶性PD-1を測定し、同分子がat-risk者とRA患者の末梢血中で上昇していることを見出した。同コホートの末梢血免疫細胞を解析し、PD-1およびPD-L1の解析を実施中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
患者検体の収集、測定が予定通り進捗しているため。
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今後の研究の推進方策 |
本年度も患者検体収集を継続し、並行して末梢血免疫細胞のマスサイトメトリーによる解析を実施する。
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次年度使用額が生じた理由 |
計画していた測定試薬の購入が次年度となったため。
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