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2023 年度 実施状況報告書

エクソソームプロテオーム解析による肝筋型糖原病組織障害病態とバイオマーカーの研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K07965
研究機関浜松医科大学

研究代表者

福田 冬季子  浜松医科大学, 医学部, 特任教授 (10458268)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード糖原病III型 / 糖原病IV型 / 肝筋型糖原病 / 糖原病
研究実績の概要

本研究の目的は肝型糖原病(糖原病III型、IV型)におけるエクソーム含有タンパクの発現を網羅的に解析することにより、autophagyを含む組織障害進行のメカニズムの解明と疾患病態の進行に関連するバイオマーカーの探索を行うことである。糖原病III型(グリコーゲン脱分枝酵素欠損症)では、組織にグリコーゲン限界デキストリン(PLD)が多量に蓄積し、低血糖、肝腫大、骨格筋症状(筋力低下、筋萎縮)、心筋症が出現する。骨格筋症状や心筋症、肝硬変は、進行し、生命を脅かし、臓器移植が選択される例が少なくない。申請者らがグリコーゲン脱分枝酵素活性解析を実施した本邦の複数症例を含む病理学的解析
で、骨格筋破壊と異常なautophagyの関与が示された。
2024年度には、希少疾患である糖原病III型、IV型患者の臨床情報の調査の第一段階を実施した。現在までに全国の医療機関で糖原病III型22例、糖原病IV型9例を診療していることが明らかになった。
糖原病III型では肝筋型が多いが、肝型も含まれている。糖原病IV型はIII型に比しさらに希少な疾患である。糖原病IV型では、非進行性肝型や成人型(ポリグルコサン型)など病型は様々であった。従来、糖原病IV型の肝や筋の罹患は非進行型あるいは急速進行型に2分されると考えられていたが、中間型の存在が判明することが明らかになった。我々が糖原病IV型の酵素解析を実施した本邦の糖原病IV型5症例について詳細に検討した結果では、肝罹患が非進行性であり、神経筋、心罹患なしの症例が3例、肝罹患は非進行性と急速進行する古典型との中間型の症例が2例、そのうち神経筋罹患が小児型1例、致死性周産期型と小児型との中間型が1例であった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

筋型糖原病患者の臨床情報の収集を実施しており、概ね順調である。

今後の研究の推進方策

筋型糖原病患者の臨床情報の収集を実施し、さらに同意を得て、患者の血中sくそそー無に含有されるタンパク質発現プリファイルを解析していく予定である。

次年度使用額が生じた理由

2024年度は、対象患者の情報収集を中心に実施したため、次年度使用額が生じたが、検体収集、エクソーム内の蛋白解析など2025年から開始する予定である。

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公開日: 2024-12-25  

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