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2023 年度 実施状況報告書

動脈硬化症の新たな指標:リポタンパクリパーゼの臨床的意義の確立

研究課題

研究課題/領域番号 23K08003
研究機関群馬大学

研究代表者

木村 孝穂  群馬大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (90396656)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード脂質代謝 / 中性脂肪 / LPL / GPIHBP1 / HTGL / 体組成 / 糖代謝 / 男女差
研究実績の概要

本研究への参加の同意を得られた方の人間ドックのデータと残余血清を使用し、残余血清中のリポ蛋白リパーゼ(LPL)、血管におねるLPLのアンカー蛋白であるGPIHBP1と肝性リパーゼ(HTGL)、遊離脂肪酸、アディポネクチン、インスリンの測定を行う。この解析により血中における中性脂肪(TG)代謝の中心的役割を担うLPL、GPIHBP1測定の臨床的議を確立することが本研究の目的である。本研究は群馬大学の倫理委員会の承認を得ており、ヘルシンキ宣言に則り人権保護と個人情報管理を徹底して実施する。2023年度は男性85人、女性69人の残余血清中のLPL、GPIHBP1、HTGLを測定した。現在得られている測定結果の解析ではLPL、GPIHBP1は男女差があり、その差はBMIや体脂肪率等の体格や体組成との関連が考えられる。男女に共通して認められた傾向は以下のとおりである。男性と女性に共通な解析結果としてLPLとBMI、体脂肪率、腹囲、TGとの間に負の相関を認め、HDL-Cとの間に正の相関を認めた。現状ではインスリンの測定が未実施であるため、糖代謝とLPL/GIHBP1との関連について明らかにすることが課題となっている。2024年度は解析対象者数を増やし、現在得られているデータの検証を続ける予定である。本研究はヒトのLPL/GPIHBP1の測定が主であるが、より詳細なメカニズムの解明には動物を用いた解析が必要である。マウスのLPLを測定する目的で国際共同研究を実施し、世界で初めてマウスのLPL測定系の開発に成功した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定通り、検体の解析が進行しているため、順調に研究計画が遂行できていると判断する。

今後の研究の推進方策

2024年度は解析対象者を増やし、LPL、GPIHBP!、HTGLの測定を行う。また、検体中のインスリンが未測定であるため、インスリンの測定を行う。

次年度使用額が生じた理由

人間ドックで必要な測定が終了した血清を収集しているが、研究対象者の背景データも併せて収集しているため、測定キットの購入等の期間が変動しやすい。2023年度は一部の資金を2024年に繰り越し、2024年度の研究で使用予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件)

  • [雑誌論文] Quantification of lipoprotein lipase in mouse plasma with a sandwich enzyme-linked immunosorbent assay2024

    • 著者名/発表者名
      Kimura Takao、Miyashita Kazuya、Fukamachi Isamu、Fukamachi Kumiko、Ogura Kazumi、Yokoyama Erina、Tsunekawa Katsuhiko、Nagasawa Takumi、Ploug Michael、Yang Ye、Song Wenxin、Young Stephen G.、Beigneux Anne P.、Nakajima Katsuyuki、Murakami Masami
    • 雑誌名

      Journal of Lipid Research

      巻: 65 ページ: 100532~100532

    • DOI

      10.1016/j.jlr.2024.100532

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] 脂質代謝の新しいマーカー「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2022版」を踏まえて2024

    • 著者名/発表者名
      木村孝穂
    • 雑誌名

      検査と技術

      巻: 52 ページ: 503~505

  • [雑誌論文] Assessment of exercise-induced stress via automated measurement of salivary cortisol concentrations and the testosterone-to-cortisol ratio: a preliminary study2023

    • 著者名/発表者名
      Tsunekawa Katsuhiko、Shoho Yoshifumi、Ushiki Kazumi、Yanagawa Yoshimaro、Matsumoto Ryutaro、Shimoda Nozomi、Aoki Tomoyuki、Yoshida Akihiro、Nakajima Kiyomi、Kimura Takao、Murakami Masami
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 13 ページ: -

    • DOI

      10.1038/s41598-023-41620-5

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2024-12-25  

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