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2023 年度 実施状況報告書

動物個体の発生原理を利用した、異種間肝臓作製技術の確立

研究課題

研究課題/領域番号 23K08056
研究機関岩手医科大学

研究代表者

鈴木 悠地  岩手医科大学, 医学部, 特任講師 (00779332)

研究分担者 正木 英樹  東京医科歯科大学, 高等研究院, プロジェクト准教授 (20571988)
片桐 弘勝  岩手医科大学, 医学部, 准教授 (30714422)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード臓器再生
研究実績の概要

移植可能な肝臓を作製するための解決策として、動物の発生過程や生体内環境を利用して移植用臓器を作製する方法(exogenesis)が有効である。前者は、遺伝子工学的手法で特定臓器の欠損動物を作製し、その欠損動物の受精卵の胚盤胞期に多能性幹細胞を注入すること(胚盤胞補完法)で多能性幹細胞由来の臓器を作製する技術である。後者の代表例は、生体内または生体外で肝実質細胞を自律的に生着させることで、移植対象とする個体の臓器を構築する技術である。これらの技術を用いれば、肝細胞による代謝機能、胆管による胆汁排出機能を維持した機能的な移植に耐えうる臓器を作成できる可能性がある。異種移植の肝臓への応用・発展を考えた場合、アルブミン産生をはじめとする代謝機能維持の観点から、長期的には肝細胞を主とする移植臓器の“適切なヒト化”は必須であると考える。本研究は、異種胚盤胞補完法および生体内環境による肝細胞置換、二つの手法を用いて、肝臓という大型主要臓器を生体内で作製するための基盤技術を構築することを目的とした。令和5年度は動物性集合胚の技術を用いた同種肝臓の作出を進めるとともに、新たに樹立した遺伝子改変モデルマウスを用いて、肝細胞を100%異種肝臓に置換するための基礎データの取得を行なった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

動物性集合胚の技術を用いた同種肝臓の作出には時間を要しているが、新たな遺伝子改変モデルマウスを樹立し、肝細胞を100%ヒト肝細胞に置換することを目指している。当該個体の維持管理を安定的に行う環境が整えられたこと、ヒト肝細胞の移植実験を開始しているため、研究の進捗状況の区分を上記とした。

今後の研究の推進方策

動物個体内で移植可能な異種臓器を作成する技術基盤を確立するため、上記二つのモデルを用いた検討を継続していく。

次年度使用額が生じた理由

当初の予定より消耗品費の消費が少なくなり、次年度使用額が生じた。次年度にはヒト肝細胞の購入など比較的高額な消耗品の購入が控えており、計画的に使用していく。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Possible transmission of leukocyte chemotactic factor 2 amyloidosis after interpopulational liver transplantation.2024

    • 著者名/発表者名
      Suzuki Y, Tasaki M, Kakisaka K, Nishiya M, Nomura T, Nakao M, Sugawara E, Takikawa Y, Ueda M.
    • 雑誌名

      Amyloid

      巻: 5 ページ: 1-3

    • DOI

      10.1080/13506129.2024.2322480

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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