研究課題/領域番号 |
23K08061
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
吉崎 尚良 金沢医科大学, 医学部, 講師 (00443490)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 腸管神経発生 / 腸管間葉系細胞 |
研究実績の概要 |
ヒルシュスプルング病は腸管神経節を先天的に一部欠損している疾患で、腸閉塞を引き起こす。現在、病変部を外科的に切除することが唯一の治療法であるが、便失禁等の副作用もあり、より低侵襲な細胞補充療法の開発が望まれている。申請者は、移植した腸管神経細胞を効率よくアウエルバッハ神経叢に遊走させ、その定着を促進するための因子を探索した。 まず腸管神経細胞遊走が、活発な時期(E11.5)に発現が高く、かつ腸管神経で発現が高い遺伝子のなかで細胞外に暴露しているタンパク質として9遺伝子を比較マイクロアレイ解析から明らかにした。次にコラゲナーゼ-フィブロネクチン処理したマウス腸管切片に、候補因子を作用させ、腸管切片中の平滑筋マーカー遺伝子MYH11の減少とRETリガンドであるGDNF遺伝子の増加を調べた。その結果候補因子の一つでMYH11の減少が確認された。しかしながらGDNF遺伝子の増加は再現性が低く確認できなかった。現在スクリーニングの手法を検討し試験の再現性の向上を検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
実験の再現性向上のために、試験方法の変更等の検討に時間がとられたため、やや研究計画に遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
スクローニング実験の再現性が低く、試験方法の変更等の検討に時間がとられたため、研究計画に遅れが生じたが、いつかの条件を満たすことで再現性の向上が確認できたため、次年度以降の研究計画を進めるめどはついたため、引き続き腸管神経移植の促進因子の探索と、同定を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定した実験の再現性が低く、計画通りの実験ができなかったため次年度の使用額が生じた。次年度実験を進めることで、物品費として使用する予定である。
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