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2023 年度 実施状況報告書

肝癌におけるサルコペニアの影響と免疫治療耐性機序による新規治療ターゲットの創出

研究課題

研究課題/領域番号 23K08106
研究機関群馬大学

研究代表者

新木 健一郎  群馬大学, 医学部附属病院, 講師 (60431706)

研究分担者 塚越 真梨子  群馬大学, 大学院医学系研究科, 助教 (60781317)
播本 憲史  群馬大学, 医学部附属病院, 准教授 (00419582)
横堀 武彦  群馬大学, 未来先端研究機構, 准教授 (60420098)
調 憲  群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (70264025)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワードPGC-1α過剰発現マウス / 筋萎縮 / 肝癌 / Hepa1-6 / BCAA / 免疫耐性獲得機構
研究実績の概要

本研究では、PGC-1α過剰発現により筋肉のATP産生異常をきたし、加齢とともに骨格筋の萎縮を起こすサルコペニア病態に近いモデルマウスを作成し、①肝癌が筋萎縮によってどのような影響を受けるのか、②BCAA補充によりサルコペニア病態が改善されるかどうか、③肝癌への治療効果や腫瘍免疫への影響において、分子標的薬に対しての免疫耐性獲得機構を解明することを検討することとしている。
実際には、PGC-1α過剰発現マウスをサルコペニア群、Wild Typeマウスをコントロール群とし、マウス肝細胞株(Hepa1-6)の皮下腫瘍モデルを作成し、BCAA補充効果について腫瘍増大速度、予後を評価する。また、腫瘍免疫解析においてPD-1抗体を投与し、治療耐性の分子生物学的機序の解明をおこなうことを予定している。
本年度の研究実績は以下のとおりである。まず、特異的筋萎縮を示すPGC-1α過剰発現マウスの繁殖を行った。ベースマウス:C57BL/6JJclの凍結精子を購入し、第1仔群オス個体とWTメスマウスを交配させ、繁殖を行った。繁殖後の各個体において、高率にPCRでPGC-1α遺伝子の発現確認ができた。
また肝癌マウスモデルについては、WTマウスに対してのHepa1-6生着実験をおこなった結果、5x10*6/個の細胞数で皮下投与おこなうことで、生着が得られる可能性が高かった。
以上より、PGC-1αマウスにおいて肝癌皮下接種モデルを作成する準備が整った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

PGC-1α過剰発現マウス系は過去に当教室で実験系を確立している。
トランスジェニックマウスの作成には時間がかかることが多いが、過去の経験からいくつかのトラブルシューティングを経て繁殖成功するに至った。
繁殖により必要数のマウスが揃い次第、皮下腫瘍接種実験やBCAA経口摂取後の評価などを行う予定。

今後の研究の推進方策

必要数のマウスが揃い次第、順次以下の実験プランを行う。
1)腫瘍の生着/増大速度を観察 :WT vs PGC1-α
2)体重減少率を観察:Hepa1-6 皮下接種の有vs無
3)食餌摂取量の比較
4)BCAA投与における腫瘍増大速度への影響
5)分子標的薬投与時の腫瘍増大速度への影響、BCAA投与による影響

次年度使用額が生じた理由

トランスジェニックマウス・試薬関連の購入を行ったが、おおむね研究計画通りに実験が進んだたため、予定よりも若干の少額での支出にとどまった。またコロナウィルス感染状況が改善し、Webミーティングのシステム費用が要らなかった。よって、次年度の研究で使用する必要性が生じた。

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公開日: 2024-12-25  

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