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2023 年度 実施状況報告書

胆道癌肝切除における術後経過の視覚的解析手法と経過不良群予測システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K08127
研究機関名古屋大学

研究代表者

江畑 智希  名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (60362258)

研究分担者 川勝 章司  名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (20895982)
渡辺 伸元  名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (20746903)
尾上 俊介  名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (20807515)
水野 隆史  名古屋大学, 医学系研究科・准教授, 病院講師 (90444413)
山口 淳平  名古屋大学, 医学部附属病院, 病院准教授 (00566987)
國料 俊男  名古屋大学, 医学部附属病院, 病院准教授 (60378023)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード胆道癌肝切除 / 術後合併症
研究実績の概要

胆道癌に対する治療の第一選択は外科切除であり、胆管切除を伴う肝切除は標準手術の一つである。本術式が提唱されすでに30年ほど経過しているが、現在でも手術後死亡率が5-10%と報告され、消化器外科手術の中で際立って高い。今まで、特定の術後合併症に注目した検討により個々の危険因子や改善策が提案され、周術期管理プログラムの中に組み込まれてきた。本アプローチは個別の合併症の軽減には有用であったが、死亡率の低下に大きく貢献することはなかった。この理由として、複合的・遂次的に発生する雑多な有害事象が、相互に影響していることがあげられる。近年、合併症の数と程度を考慮し、その総量を算出する方法が報告された。われわれは本評価法に新たに時間要素を加味し、術後合併症の経時的蓄積量として視覚的に表現できることを発見した。
本研究では、従来曖昧に扱われてきた術後経過を包括化・可視化・類型化し、予後不良(術後死亡)群の特定、その特徴や予測・寄与因子を同定する。その目標は経過不良群の早期予測システムの開発であり、今までなしえなかった術後死亡率の低下に貢献することである。行き詰った合併症研究に対し、高死亡率の機序を新たな方法論で解明する本プロジェクトは、本邦のみならず世界の外科臨床に与える影響が大きいと考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初計画した2011-2020の胆道癌肝切除手術を施行した患者597例の手術後の経過を術後90日まで追跡し詳細な合併症情報を集積した。1日単位で術後90日までの累積される合併症総量値に変換・算出中である。この段階に時間を要しており、研究計画としてはやや遅れていると判断した。今後これから詳細に検討していくにあたり、解析手法の確立および解析など経費と業務量が増加する見込みである。

今後の研究の推進方策

2年次の目標として、歩行距離(運動能力)、大腰筋面積(骨格筋量) 、modified Glasgow Prognostic Score (炎症栄養指標)、Prognostic Nutritional Index, Controlling Nutritional statusなどの栄養指標や好中球・リンパ球比、血小板・リンパ球比、リンパ球・単球比などの炎症マーカー、albumin-bilirubin grade, FIB-4 index, ICGKなどの臨床的に汎用性の高いバイオマーカーとの関連性、さらには切除術式など外科的側面から解析していく予定である。これにより類型化が可能になると考えられる。

次年度使用額が生じた理由

本研究の1年次はデータ収集とその合併症総量の数値化が主たる業務であった。当初の予定によりやや遅れており、本来予算をかけて行う予定であった解析手法の確立などは実際には行えなかった。次年度には解析手法の確立、実際の解析などに予算が必要になる予定である。

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公開日: 2024-12-25  

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