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2023 年度 実施状況報告書

超偏極MRIと3D培養癌組織を用いた、代謝阻害療法の個別化医療へ向けた非臨床POC取得

研究課題

研究課題/領域番号 23K08153
研究機関京都大学

研究代表者

大嶋 野歩  京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (70571454)

研究分担者 兵藤 文紀  岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (10380693)
高草木 洋一  国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子生命科学研究所, 上席研究員 (60439916)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
キーワード大腸がん / 胃がん / がん代謝 / DNP-MRI / 社会実装 / 非臨床POC
研究実績の概要

本研究は、癌代謝阻害療法に 焦点を当てて、“癌組織が持つ代謝特性の評価と特性に応じた治療選択、短時間での治療効果予測を同時に行う”実臨床で応用可能な大腸癌治療法の新しい癌代謝標的治療プラットフォー ムの構築を目指す。この目的を達成するために、患者遺伝子背景が明らかで繰り返し特性評価 が可能な“大腸癌組織由来の3D培養細胞”を作成し、申請者らのグループが最近報告した代謝阻害剤・先進的分子機能イメージング:超偏極13C-MRI (HP-MRSI)を活用して行うものである。
今年度は系の立ち上げを中心に行なった。患者由来のがん細胞組織を用いて3D培養細胞の樹立を行い、われわれの実験環境で株化できることを確認した。患者サンプルが希少・貴重であることから、無駄な喪失を予防し、コストを抑えるために、ATCCで入手可能な通常がん細胞株数種類と非接着dishを用いて、相似的な3D培養環境でこれらの培養が可能であることを確認した。この系であれば比較的容易に十分量の3D培養細胞数が得られるため、これらを用いて3D培養細胞を用いた実験系の確立を行う方針とした。
これらの3D培養細胞を用いて薬剤効果を確認するための細胞外フラックス解析が可能かについての検証を行なったところ、目的とする実験系が3D培養細胞で可能であることが確認できた。
研究協力施設内において、使用を予定していた超偏極13C-MRI (HP-MRSI)撮像に使用する機器の更新があったため、これらの機器に合わせた撮像実験系への修正を検討した。同施設内でまずはin vivo撮像が可能であるが確認できた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度は安定した実験系の確立を中心として実験を行い、通常がん細胞株を用いて実験系の確認ができたことから予定通りに進んでいる。

今後の研究の推進方策

次年度は大腸がん、胃がん3D培養細胞株を作成し、患者背景因子などのデータ集積をおこなう。研究協力施設で超偏極13C MRIの撮像機器の更新が行われており、それらでの測定系についてもupdateを進めていく。また、3D培養がん細胞株についてin vivoでの特性や治療反応評価を追加し、3D培養細胞株で得られる結果がin vivoの結果のpredictionを可能にするか否かについて調べていく

次年度使用額が生じた理由

機器のアップデートがあったため、使用する目的であった実験をおこなうことができず、使用する予定の試薬類の購入が次年度になった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] he Impact of KRAS Status on the Required Surgical Margin Width for Colorectal Liver Metastasis Resection2023

    • 著者名/発表者名
      Kentaro Iwaki, Satoshi Kaihara, Tatsuya Koyama, Kai Nakao, Shotaro Matsuda, Kan Toriguchi, Koji Kitamura, Nobu Oshima, Masato Kondo, Hiroki Hashida, Hiroyuki Kobayashi Kenji Uryuhara.
    • 雑誌名

      Journal of Clinical Medicine

      巻: 12 ページ: 2313

    • DOI

      10.3390/jcm12062313

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Timing of real-time indocyanine green fluorescence visualization for lymph node dissection during laparoscopic colon cancer surgery2023

    • 著者名/発表者名
      Hiromitsu Kinoshita, Kenji Kawada, Yoshiro Itatani, Ryosuke Okamura, Nobu Oshima, Tomoaki Okada, Koya Hida & Kazutaka Obama
    • 雑誌名

      Langenbeck's Archives of Surgery

      巻: 408 ページ: 92

    • DOI

      10.1007/s00423-023-02808-5

    • 査読あり
  • [学会発表] 臨床医からみた、DNP-MRIの臨床応用への期待2023

    • 著者名/発表者名
      大嶋 野歩
    • 学会等名
      第2回 DNP研究会
    • 招待講演
  • [学会発表] 超偏極-核磁気共鳴法による生体内ペプチダーゼ活性の検出および可視化を指向した分子プローブの設計と開発2023

    • 著者名/発表者名
      谷田部 浩行, 近藤 洋平, 田村 伊織, 石田 諒, 関 智宏, 高草木 洋一, Elhelaly Abdelazim E., 大嶋 野歩, 兵藤 文紀, 松尾 政之, 山本 和俊, Krishna Murali C., 齋藤 雄太朗, 山東 信介
    • 学会等名
      日本分子イメージング学会 第 17 回年会 2
  • [備考] 京都大学消化管外科の基礎研究紹介

    • URL

      https://gisurg.kuhp.kyoto-u.ac.jp/info/info-theme/

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公開日: 2024-12-25  

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