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2023 年度 実施状況報告書

ヒトiPS細胞由来心筋細胞の三次元物理刺激による成熟化方法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K08257
研究機関佐賀大学

研究代表者

田村 忠士  佐賀大学, 医学部, 特任助教 (00564791)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード再生医療 / 心筋細胞 / 3次元培養
研究実績の概要

iPS細胞由来の心筋細胞は成人心筋細胞に比べて未成熟で機能的にも劣り、移植により不整脈を誘発する危険性が高い。本研究の目的は、3Dバイオプリンタにより構築された心筋立体組織に適切な負荷を施すことで、未成熟な心筋細胞の効率的に成熟を促し、安全性の高い移植可能な成熟心筋組織を短期間で構築する方法の探索を行うことにある。
昨年度は主に、立体細胞組織を培養するためのバイオリアクターの開発を行った。細胞が直接接触する培養器具はミクロン単位の微細構造を有する培養器具は従来、加工業者に外注依頼していたが、構造の複雑化に伴って加工費用や納期が増大することがネックとなっていた。これを生体適合性樹脂による光造形3Dプリンターを用いることで、培養器具の製造コストを低減し、試作品の作成が短期間で容易に行えるようになった。本年度は引き続き培養器具の最適化を行い、立体細胞組織への有効性について検証を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現在のバイオ3Dプリンターによる立体細胞組織の構築方法が行われるようになったのはここ10年程度であり、技術的には日進月歩ではあるが未完成な点が多い。特に立体細胞組織を構築した後の3次元培養については発展途上な点があり、心筋細胞の培養方法の確立には多くの試行錯誤が必要となった。

今後の研究の推進方策

昨年度の光造形3Dプリンターによる細胞器具作成技術の開拓により、バイオリアクターの構築が容易となった。本年度も引き続きバイオリアクターの開発を行い、立体細胞組織への有効性を検証する。具体的にはチューブ状に構築された立体細胞組織は、従来であれば数週間で短縮、閉塞してしまうが、これに適切な力学的負荷を加えることにより形状の維持が可能となるため、心筋細胞の成熟に有効とされている長期培養が容易となる。

次年度使用額が生じた理由

昨年度の計画では循環培養用のポンプを新規に導入する計画であったが、培養器具の開発がやや遅延していることによって、立体組織培養の規模の拡大が昨年度内には不要であると判断し、導入を見送った。以後は培養の規模の拡大が見込まれて場合に適切な時期に導入する。

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公開日: 2024-12-25  

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