研究課題/領域番号 |
23K08294
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
富岡 泰章 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 非常勤研究員 (90774737)
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研究分担者 |
冨田 秀太 岡山大学, 大学病院, 准教授 (10372111)
豊岡 伸一 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (30397880)
杉本 誠一郎 岡山大学, 大学病院, 准教授 (40570148)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 肺移植 / 慢性移植肺機能不全 / ジャポニカアレイ / 一塩基多型 / バイオマーカー |
研究実績の概要 |
肺移植後の長期生存を妨げる主な要因は慢性移植肺機能不全(CLAD)である。CLADの根治治療は再肺移植しかないが、発症早期の治療介入により増悪を抑制できる場合があるため、CLAD発症に関連する因子の同定が必要とされている。これまでにステロイド感受性を調節する一塩基多型(SNP)がCLADの発症に関連することを発見した。CLAD発症への遺伝的変異の関与を示したが、解析したSNPの数が限られていたため、更なる病態解明にはSNPの網羅的解析が必要であった。本研究では、ジャポニカアレイNEOを用いて肺移植患者のSNPの網羅的解析を行い、CLADに関与するSNP群を同定し、SNPに基づいて肺移植患者を層別化することで、CLADを軽減できるような個別化医療の開発を目指している。本年度は、新たに集積した30名の肺移植レシピエントの血液検体を用いて、肺移植後のCLAD発症に関与するSNPを同定するため、ジャポニカアレイによる約60万種のSNPの網羅的な解析を実施した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ジャポニカアレイによる解析の基準をみたすDNA量を備えた血液検体を徐々に集積できており、30例以上の検体で、ジャポニカアレイを用いた約60万種のSNPの網羅的な解析が可能であった。
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今後の研究の推進方策 |
ジャポニカアレイによる解析の基準をみたすDNA量を備えた血液検体の集積を進め、ジャポニカアレイによる解析を進め、呼吸機能に基づいたCLADの診断方法と比較して、ジャポニカアレイを用いた方法の可能性と有用性を検討していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
ジャポニカアレイの解析にかかる費用より少ない残額となったため、次年度の解析に使用する予定である。
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