研究課題/領域番号 |
23K08309
|
研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
嶋田 喜文 富山大学, 医学部, 協力研究員 (30789780)
|
研究分担者 |
高岡 裕 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (20332281)
土谷 智史 富山大学, 学術研究部医学系, 特命教授 (30437884)
平林 健一 富山大学, 学術研究部医学系, 教授 (60514388)
尾嶋 紀洋 富山大学, 学術研究部医学系, 助教 (80965484)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
キーワード | 肺癌 / 臓側胸膜浸潤 / 胸腔鏡下手術 / 深層学習 |
研究実績の概要 |
胸腔鏡下手術画像を用いた臨床病期Ⅰ期肺腺癌の臓側胸膜浸潤の陰陽を診断する深層学習モデルを作成し,その診断精度が呼吸器外科専門医の診断能に匹敵することを性能検証で確認した.研究の概要は第123回日本外科学会定期学術集会 (2024年4月) や第76回日本胸部外科学会定期学術集会 (2023年10月) で報告した.また,本研究をまとめた論文「Prediction of visceral pleural invasion of clinical stage I lung adenocarcinoma using thoracoscopic images and deep learning」が日本外科学会の機関紙であるSurgery Todayに掲載された (https://doi.org/10.1007/s00595-023-02756-z).
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
作成した深層学習モデルは呼吸器外科専門医の診断能に匹敵する精度には到達したものの,臨床応用には更なる精度改善が必要であり,学習データを増やすべく他施設での手術画像データの収集にも取り組む必要がある.また,肺腺癌以外の組織型を含めたモデルの構築も必要と考えている.人工知能解析は改良されたモデルが登場しており,それらを自施設で実装できるような環境構築や技術習得にも引き続き取り組む必要がある.
|
今後の研究の推進方策 |
他施設での手術画像データの収集と腺癌以外の組織型でも応用可能なモデルの開発を目指している.診断精度が改善し,汎用性のあるモデルが作成できた場合には,前向き試験も行う予定である.
|
次年度使用額が生じた理由 |
パイロット研究が滞りなく結果が得られたたため,令和5年度の費用が抑えられた.しかし,更なる改良を加えた深層学習モデルを開発するためには,高精度なGPUマシンを購入する必要があり,令和6年度以降の経費として計上する予定である.
|