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2023 年度 実施状況報告書

接着分子CADM1抗体-MMAE複合体を用いた悪性胸膜中皮腫の新規治療開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K08318
研究機関広島大学

研究代表者

見前 隆洋  広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 助教 (00634081)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード悪性胸膜中皮腫
研究実績の概要

1、ヒト悪性胸膜中皮腫切除検体におけるCADM1免疫染色および臨床病理学的背景との検討
2、ヒト悪性胸膜中皮腫細胞株における抗CADM1抗体-MMAE複合体ADC単剤および抗CADM1中和抗体との併用療法の検証 in vitro実験としてヒト悪性胸膜中皮腫細胞株において抗CADM1抗体-MMAE複合体ADC単剤および抗CADM1中和抗体との併用療法を行い、その抗腫瘍効果を確認した。特に腫瘍増殖抑制効果が顕著に認められ、in vivoにおいても有効な可能性が示唆された。
3、ヒト悪性胸膜中皮腫のPDXモデルマウスの確立 ヒト悪性胸膜中皮腫のPDXをNSG mouseに移植し、生着させた。複数回継代を行い、安定して腫瘍増殖が認められることを確認。この時点で凍結保存してストックを作成。並行してCADM1発現が消失していないことをウェスタンブロットおよび免疫組織学的染色にて確認。以上の結果、ヒト悪性胸膜中皮腫のPDXモデルマウスの確立に成功と判断しており、PDXモデルマウスにおける抗CADM1抗体を用いたADC単剤による治療効果と安全性の確認を行なっている。また、PDXは数に限りがあり、生物学的な再現性の確認には不十分な点があるため、ヒト悪性胸膜中皮腫細胞株を用いてCDXも並行して作製を進めている。Positive controlとnegative controlとしてCADM1陽性細胞株とCADM1陰性細胞株においてそれぞれ進めている。増殖させてたそれぞれの細胞株をNSG mouseに移植し、ヒト悪性胸膜中皮腫のCDXモデル確立を試みている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

現在PDXモデルマウスにおける抗CADM1抗体を用いたADC単剤治療を試みる段階に達しており、順調に計画が進められていると考えられる。

今後の研究の推進方策

今後はPDXモデルマウスにおける抗CADM1抗体を用いたADC単剤治療のデータを蓄積し、複数のPDXモデルの検証や細胞株を用いたCDXモデルにも発展させて、臨床応用に繋げたい。

次年度使用額が生じた理由

2023年度はpilotとしての試行段階が予定よりも必要であり、マウスを使用したin vivo実験の回数が少なかったため、予定の予算の全ては使用しなかった。一方で、2023年度においてその準備が十分に整ったことから、2023年度に行えなかった内容も含めて、頻回かつ多くのマウスを使用したin vivo実験を予定しており、未使用額を次年度の2024年度においては使用する必要がある。使用するマウス、使用薬剤(ADCなど)、抗体、細胞株、PDXの購入に充てる予定である。また、コロナ禍が明けたことで、海外を含めた学会参加での情報発信や情報収集を予定しており、2024年度は2023年度よりも必要となる旅費にも充てる。

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公開日: 2024-12-25  

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