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2023 年度 実施状況報告書

排尿機能評価として尿道括約筋から記録する球海綿体反射モニタリングの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K08390
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

植村 景子  奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (10645873)

研究分担者 林 浩伸  奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (30464663)
小川 裕貴  奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (50773579)
大井 彩子  奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (10790496)
川崎 佐智子  奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (90834002)
高谷 恒範  奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (00736506)
川口 昌彦  奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (60275328)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
キーワード球海綿体反射 / 術中神経モニタリング / 排尿障害 / 尿道括約筋
研究実績の概要

脊椎脊髄手術の術後合併症のひとつに排尿障害があり、患者の術後QOLを著しく低下させる重大な問題である。全身麻酔下において術後排尿障害を未然に防ぐには、術中から排尿機能を評価する必要があり、それには球海綿体反射(Bulbocavernosus reflex:BCR)モニタリングが有用である。BCRは陰部刺激によりS2-S4で脊髄反射弓を形成して外肛門括約筋が収縮する反射で、術中の侵襲的操作中にBCRモニタリングを行うことで膀胱直腸機能をリアルタイムに評価できる。しかしこの従来型BCRモニタリングは、外肛門括約筋収縮で尿道括約筋の機能を間接的に評価しているため、排尿機能の直接評価ではない。そこで我々は、尿道カテーテルに記録電極を設置して経尿道的に外尿道括約筋の筋電位を記録し、排尿機能を直接評価できる修正型BCRモニタリングを考え施行している。
本研究では、術後排尿障害発生のリスクのある脊椎脊髄手術において修正型BCRモニタリングを実施し、外尿道括約筋のBCR振幅変化と術後排尿障害発生の関連性を調査して、術後排尿障害を未然に防ぐための修正型BCRモニタリングの正確性と有効性を検討している。方法としては、術後排尿障害のリスクのある脊椎脊髄手術(予定症例85例)で、に修正型BCRモニタリングを施行して術中に外尿道括約筋BCR波形を評価し、術前後の排尿障害の有無も調査し、波形評価との関連性について検討する。同時に従来型BCRモニタリングも施行して比較し、修正型BCRモニタリングの有効性について検討する。
昨年度は修正型BCRモニタリングを行った脊椎脊髄手術20例について検討を行い、ベースライン記録成功率は全体で75%(術前排尿障害が存在しない群のみでは91.7%)、特異度が100%という結果であった。術後排尿障害新規出現(もしくは悪化)のはなかったため感度は算出できていない。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定症例85例中、今年度は20症例について検討している。

今後の研究の推進方策

今後、さらに修正型BCRモニタリングのデータ収集をおこなうとともに、同時におこなっている従来型BCRモニタリングの波形評価のデータとも比較し、修正型BCRモニタリングの正確性・有効性について検討していく。
またそれらを検討するにあたり、当院においてこれまで施行した従来型BCRモニタリングの全データ整理をして、過去の従来型BCRモニタリングの正確性・有効性について算出することが必要である。

次年度使用額が生じた理由

現在データ収集中で結果も途中経過のみであるため、国外学会発表や論文作成などは次年度以降に持ち越すこととなった。また今後、修正型BCRモニタリングの症例数を増やしていくとともに、過去の従来型BCRモニタリングのデータ抽出が必要であるため、研究助手の雇用費も必要となる。
次年度の具体的な科研費使用計画は以下の通りである。①国内・国外学会発表旅費30万円、②データ抽出のための研究助手の雇用費として10万円/月、③論文作成の資料などの雑費10万

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 尿道括約筋記録による 球海綿体反射モニタリングの検討2024

    • 著者名/発表者名
      林 浩伸
    • 学会等名
      第35回日本臨床モニター学会

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公開日: 2024-12-25  

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