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2023 年度 実施状況報告書

外傷後臓器障害発生メカニズムの解明及び重度外傷の骨折治療タイミングの検討

研究課題

研究課題/領域番号 23K08450
研究機関日本医科大学

研究代表者

平野 瞳子  日本医科大学, 医学部, 助教 (20914857)

研究分担者 増野 智彦  日本医科大学, 医学部, 講師 (00318528)
塚本 剛志  日本医科大学, 大学院医学研究科, 研究生 (20626270)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード骨軟部組織損傷 / 外傷後全身炎症性反応 / 外傷後臓器障害
研究実績の概要

本研究の目的は、骨軟部組織損傷後の全身性炎症反応および臓器障害発生メカニズムの解明である。
我々の開発した骨軟部組織損傷モデルを使用し研究をおこなっている。現在までの研究実績は①骨軟部組織損傷群、②出血性ショック群、③two-hit群(骨軟部組織損傷+出血性ショック)の3群に対し、各群侵襲3時間後の血漿中の炎症性サイトカイン(TNF-α、IL-6)レベルを測定した。一般的には、侵襲後1-2時間の早期にTNF-αが上昇し、その後、侵襲後3-4時間でIL-6が上昇すると言われている。我々の仮説は3群とも炎症性サイトカインレベルが上昇するが、two-hit群は、骨軟部組織損傷と出血性ショックの相乗効果により有意に上昇するであろういうものである。結果としてTNF-αに関しては仮説通りの結果に至らなかったが、IL-6は、骨軟部組織損傷群、出血性ショック群ともSham群との有意差は認めなかったが、two-hit群とは有意差を認めており、これはTBXと出血性ショックの相乗効果により、全身性の炎症反応が強く惹起されていると考えられ、仮説通りの結果が得られた。
ついで、上記3群に対し、、侵襲3時間後の肺障害の検討を行っている。これは、エバンスブルーを全身投与し、肺胞洗浄液中(BAL)のエバンスブルーの光学濃度を測定する実験である。我々の仮説は、3群ともBAL中のエバンスブルー濃度が上昇するが、two-hit群は、骨軟部組織損傷と出血性ショックの相乗効果により有意に上昇するであろういうものである。この研究に関してはまだ実験動物数が少ないため、さらに数を増やしていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

骨軟部組織損傷や出血性ショックのモデルの確立に時間がかかった。

今後の研究の推進方策

実績概要に記載した実験の検体数を増やしていくと共に、骨軟部組織損傷の程度を変化させたモデル(重症度の違い)を使用した、外傷後の全身性炎症反応、臓器障害に関する研究も行っていく。

次年度使用額が生じた理由

科研費申請書類作成時の請求額の見積もりを誤り、今年度の支給額が少額であたっため、予算の前倒し請求を行った。次年度も本年度と同様に、動物代、試薬代、実験器具代などに使用する予定である。

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公開日: 2024-12-25  

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