研究課題/領域番号 |
23K08481
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
塩田 勝利 自治医科大学, 医学部, 教授 (40398516)
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研究分担者 |
岡田 剛史 自治医科大学, 医学部, 講師 (20742844)
米川 力 自治医科大学, 医学部, 教授 (50468336)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | メチルフェニデート / 急性中毒 / リスペリドン |
研究実績の概要 |
メチルフェニデート(Methylphenidate;以下MPH)は1944年に合成された中枢神経興奮薬であり、当初は速放剤が商品名「リタリン」としてうつ病などを適応として発売された。しかしMPHの作用機序は覚醒剤であるMethamphetamine (以下METH)と非常に類似し「合法覚醒剤」とも呼ばれ、その乱用が社会問題化した。2007年10月にMPHの徐放剤である「コンサータ」が注意欠陥多動性障害(Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder:以下ADHD)に認可された。世界的なADHDの診断流行ともいえる状況下で、その使用は急拡大している。MPHの使用には乱用などを防ぐために厳しい使用制限がされている。しかしADHDへの使用増大に伴いMPH中毒の症例も世界的に増加している。MPH中毒の症状としては交感刺激症状や精神運動興奮など指摘されている。しかしこれらの治療法は現在のところ対症療法しか存在しない。そこで我々は各種中枢神経刺激薬の高体温を抑制するリスペリドンがMPHによる高体温を抑制すると推測した。 臨床では本邦を含め多数のMPH中毒症例が報告されている。そのため本年度はMPHの中毒症状に対する文献的検索を行い、実験するにあたってのMPHの投与量や投与法などの検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19による制限が一部続いていたことなどのため、実験が遅れた。
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今後の研究の推進方策 |
今後ラットを用いて、リスペリドンがMPHの高体温を抑制するかの実験を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
動物実験の実施が遅れたため、次年度使用額が発生した。 来年度以降実験を行う予定である。
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