研究課題/領域番号 |
23K08491
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
遠藤 英徳 東北大学, 医学系研究科, 教授 (40723458)
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研究分担者 |
中川 敦寛 東北大学, 大学病院, 教授 (10447162)
新妻 邦泰 東北大学, 医工学研究科, 教授 (10643330)
麦倉 俊司 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 教授 (20375017)
杉山 慎一郎 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (30623152)
園部 真也 東北大学, 医学系研究科, 助教 (30869079)
植田 琢也 東北大学, 医学系研究科, 教授 (40361448)
面高 俊介 東北大学, 大学病院, 助教 (90791450)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | モヤモヤ病 / artificial intelligence |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、疾患感受性遺伝子RNF213の遺伝子変異情報と頭部画像検査の情報を組み合わせ、精度の高い病期進行予測を試みることである。研究実施計画は、①RNF213遺伝子変異保持者のMRA画像とVWI画像(造影3D-T1 fast spin echo)と脳血管撮影画像を用いて内頚動脈終末部における血管狭窄や血管壁肥厚や血管壁造影剤増強効果を測定する、②これらの解剖学的情報と生理学的情報をもとに数値流体力学で血管壁への血行力学的ストレスを算出する、③以上の情報を人工知能技術で複合的に処理することでもやもや病の病期進行予測モデルを開発する、の三つの工程から構成される。2023年度は、工程①において、RNF213の遺伝子変異情報とMRA画像の情報からどれだけの知見が得られるかを調査した。画像情報をMRA画像のみに絞ることで、画像所見が軽微であるRNF213遺伝子変異保持者を解析の対象に含めることが可能となる。そのことを活かして、我々はもやもや病と診断されていない健常人に絞った解析を試みた。具体的には、RNF213遺伝子変異保持者とRNF213遺伝子変異非保持者において、両側内頚動脈終末部の血管径を人工知能技術により自動計測し、両群における血管径の分布を比較した。結果、もやもや病と診断されていない健常人においても、RNF213遺伝子変異保持者は両側内頚動脈終末部の血管径が小さい傾向にあることが判明した。これは、RNF213遺伝子変異に由来する血管狭窄が、何かしらを契機に開始して短期間に構築されるものではなく、日常的に生じており長期間の積み重ねで構築されるものであることを示唆している。この理解は、もやもや病の第Ⅰ期から第Ⅲ期までの病期進行における画像所見の変化を説明する上で欠かせないものであり、本研究の目的であるもやもや病の病期進行予測モデルの開発に大きく寄与すると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
障壁を生じることなくデータが準備できており、予定したスケジュール感で解析手法を確立できており、部分的ではあるが新規の学術的知見も得られているため。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、予定通り、MRA画像の情報に加えてVWI画像や脳血管撮影画像の情報を収集し、これらを統合した解析を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
おおむね順調に進展しているが、研究分担者の役割分担の進捗状況に応じ、次年度以降適宜修正を加えながら研究を推進する予定である。
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