研究課題
15O-gas PETとM本年度RI撮影を手術前後で行った参加者のリクルートを行い、6名が新規参加した。血管透過性画像については解析方法の試行錯誤を行っているが、そもそも専門家の中でも至適解析方法が定まっておらず、難渋している。これまで他疾患では適切に解析できていた方法も正常血管信号の評価が必要であるため、もやもや病に正常血管が存在しないことからあまりうまくいっていない。拡散MRIを用いた水成分やGlymphatic system評価については共同研究施設である順天堂大学で解析方法が確立しており、こちらは順調に解析がすすんだ。術前後のGlymphatic system指標に関しては、今年度に新規参加した6例と、過去に研究参加した12例をあわせた18例で解析を行った。既に論文報告しているように水成分は術後有意に低下しているものの、Glymphatic system指標に関しては、術後機能に有意な変化があるとはいえない状況である。水成分の術後変化には、血管透過性の変化が影響している可能性がある。いまだ症例数が少ないので、今後も更なる症例蓄積が必要である。追加の試みとして、中枢神経の水動態の新たな指標として最近注目されている脈絡叢についての検討を行った。18例の検討を行い、脈絡叢容積が手術前後で有意に低下していることを確認し、日本磁気共鳴医学会2023で発表を行った。血管透過性、Glymphatic systemに脈絡叢容積の情報を追加することで、もやもや病手術前後の病態変化をさらに解明できる可能性がある。今後もさらに症例を蓄積しつつ、学会活動を通じて新規解析方法の検討や新規指標の併用も探っていきたい。
3: やや遅れている
血管透過性画像については解析方法の試行錯誤を行っているが、そもそも専門家の中でも至適解析方法が定まっておらず、難渋している。これまで他疾患では適切に解析できていた方法も正常血管信号の評価が必要であるため、もやもや病に正常血管が存在しないことからあまりうまくいていない。今後も解析方法の検討を続ける
計画通り、今後も研究参加者のリクルートを継続する。また血管透過性指標の解析方法については、文献検索のみならず学会活動を通じ、他施設から新規解析方法の情報を得ていく。また、今回脈絡叢の検討を追加したように、MRI研究の領域で注目される新規指標があれば、それも併用しての追加解析を行っていく。
研究初期投資(PC含めた解析環境整備)に想定よりも費用が必要となったため、研究環境維持のために前倒しが必要となった。初期投資のみの追加であり、次年度以降の維持費を抑えて運営する予定なので、来年度には帳尻がついて、3年目以降の使用額には影響を与えない見込みである。
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ResearchSquare
巻: 1 ページ: 1
10.21203/rs.3.rs-3411760/v1