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2023 年度 実施状況報告書

肉腫オルガノイドを用いた新規治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K08600
研究機関地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所)

研究代表者

若松 透  地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪国際がんセンター(研究所), その他部局等, 整形外科 副部長 (90833476)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード肉腫 / オルガノイド
研究実績の概要

肉腫オルガノイドの樹立および性状解析を継続的に行った。また培養法の改善を行い概ね安定して培養を行えるようになった。本研究ではマウスで腫瘍形成を認めた場合にオルガノイド株の樹立と定義しており、2年間でおよそ30株以上の樹立に成功した。組織別では主に脱分化型脂肪肉腫10株、滑膜肉腫3株、軟骨肉腫3株、平滑筋肉腫3株、類上皮肉腫2株などである。これまでに先行して樹立できた、希少性の高い類上皮肉腫や悪性骨巨細胞腫について解析し研究報告した。現在、滑膜肉腫、軟骨肉腫、脱分化型脂肪肉腫について遺伝子解析や生物学的解析を行い令和6年度中に研究報告できるように鋭意研究を進めている。また日々の診療で肉腫オルガノイドの樹立を継続的に行なっており、今後も多くのオルガノイド株の樹立が見込まれる。また新規治療薬剤の大規模スクリーニングを行えるような実験系の確立を目指し培養法の検討、改善を継続している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

肉腫オルガノイド培養法のプロトコールを継続的に修正改善しており、主に培地の変更により概ね殆どの組織型で良好な状態で培養できるようになった。またマウス移植モデルでも一旦形成した腫瘍をマウス間で継代することで、多くのサンプルを取得、保管できるようになり安定したサンプル量の保持が可能になった。これまででおよそ30%の成功率で肉腫オルガノイドの継続的な樹立ができている。また概ねどの組織型でも大きな問題はなく培養、樹立できており今後も多くの株の樹立が見込まれる。
上記理由で安定して樹立株が増えており、希少な肉腫ではあるが複数の組織型で各々3株以上の樹立に成功しており、現在遺伝子解析など性状解析を進めている状況である。遺伝子解析についても専門家の協力も得られており今後も確実な進捗が得られることと考えている。

今後の研究の推進方策

複数株の樹立に成功しているもので、肉腫の中では頻度の高い脱分化型脂肪肉腫、滑膜肉腫、平滑筋肉腫、軟骨肉腫などの遺伝子解析や生物学的解析を継続し令和6年度内に研究報告する予定である。また今後も継続的に肉腫オルガノイド株の樹立を継続しバイオリソースの充実化を図っていく。
また樹立したオルガノイドを用いて、大規模薬剤スクリーニングが行えるような培養法の模索を行う。さらには大規模薬剤スクリーニングを実施可能な研究を行なっている研究組織などと協議の上で実際に実施できるように計画していく。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Genetic characterization of a novel organoid from human malignant giant-cell tumor2023

    • 著者名/発表者名
      Suzuki Rie、Wakamatsu Toru、Yoshida Keiichi、Matsuoka Yukiko、Takami Haruna、Nakai Sho、Tamiya Hironari、Kakunaga Shigeki、Yagi Toshinari、Yoshida Ken-ichi、Imura Yoshinori、Yui Yoshihiro、Sasagawa Satoru、Takenaka Satoshi
    • 雑誌名

      Journal of Bone Oncology

      巻: 41 ページ: 100486~100486

    • DOI

      10.1016/j.jbo.2023.100486

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 後腹膜脂肪肉腫再発における手術適応の検討2023

    • 著者名/発表者名
      若松透, 中井翔, 田宮大也, 角永茂樹, 竹中聡
    • 学会等名
      骨軟部腫瘍学術集会

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公開日: 2024-12-25  

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