研究課題/領域番号 |
23K08691
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
松浦 佑介 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (60638336)
|
研究分担者 |
渡部 欣忍 帝京大学, 医学部, 教授 (00295651)
鈴木 崇根 千葉大学, 大学院医学研究院, 准教授 (30513072)
大鳥 精司 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (40361430)
岡本 吉弘 国立医薬品食品衛生研究所, 医療機器部, 室長 (40776027)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
キーワード | 大腿骨骨幹部骨折 / 有限要素解析 / 髄内釘 / 新鮮凍結屍体 |
研究実績の概要 |
新鮮凍結屍体大腿骨10体20下肢に対して、大腿骨骨幹部骨折ならびに大腿骨遠位骨幹部骨折(infra-isthmal fracture)モデルを作成した。新鮮凍結屍体大腿骨10体20下肢の大腿骨全長のCTを撮影。Stryker社製T2ネイルを挿入し、左右の1方を通常のLocking Screwで横止めし、もう一方にAdvance Locking Screwを用いて横止めした。大腿骨中央部に5mmの欠損を作成して骨折モデルを作成し、その状態でCT撮影。髄内釘の挿入された大腿骨の近位と遠位をレジンを用いて固定して、力学試験機を用いて力学的評価を行った。縦方向の不安定性についてはLocking Screwを使用した群とAdvance Locking Screwを使用した群で有意差を認めなかったが、Advance Locking Screwは側方動揺性の安定性には有意に寄与していた。 今回の新鮮凍結屍体を用いた研究で得られたCTデータならびに力学試験の生データを活用して有限要素モデルを構築していく。そのためのデータはすべて得られた。有限要素解析の妥当性検証試験を行っていくことで、臨床に用いる有限要素解析のプロトコルを確立する。 臨床における大腿骨骨幹部骨折患者のCTデータ取得に関しては、昨今の事情より、大腿骨骨幹部骨折単独症例が減少しており、臨床データのInclusionが滞っている状況である。引き続き、データ取得を継続していく。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新鮮凍結屍体を用いた研究が無事に終了し、データも出揃った。今後はコンピュータを用いたシミュレーションの研究にシフトしていく。
|
今後の研究の推進方策 |
新鮮凍結屍体で得られたCTデータならびに生データを活用して有限要素解析の妥当性検証試験を行っていく。それにより、大腿骨髄内釘の有限要素モデルの作成プロトコルを確立する。確立したプロトコルを用いて臨床データの解析を行っていく。 臨床データにおけるCTデータの取得は引き続き継続していく
|
次年度使用額が生じた理由 |
有限要素解析を用いた妥当性検証試験の開始がやや遅れており、それにかかる経費が今年度かからなかったため 次年度消耗品並びに学会参加の旅費に使用する
|