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2023 年度 実施状況報告書

変形性膝関節症に対する新規治療開発を見据えた内側半月板逸脱の病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K08705
研究機関順天堂大学

研究代表者

羽田 晋之介  順天堂大学, 医学部, 助教 (50761459)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード内側半月板逸脱 / 変形性膝関節症 / エコー / MRI
研究実績の概要

変形性膝関節症(膝OA)に対する進行抑制を目指した治療法開発にむけ、早期病態の解明に大きな関心が寄せられている。その中で、申請者らは膝OAの重大な進行リスク因子である内側半月板逸脱(medial meniscus extrusion: MME)と呼ばれる病変に対する病態解析を積み重ねてきた。今年度の研究では超音波診断装置(エコー)とmagnetic resonance imaging (MRI)を用いた早期膝OA患者での画像解析によるMMEの病態解析に取り組んできた。
これまで不明な点が多かった膝OAにおける疼痛の頻度が最も高い部分である前内側部でのMMEを中心とした現象を現在までに我々がMRIで行ってきた膝OAの画像研究に加え、エコーを用いてさらに詳細に迫り本年度は以下の学会にて発表を行った。2023年5月7日、第96回日本整形外科学会学術総会では339名のMRI解析によって内側滑膜ひだの存在がMMEの進行リスクであることを報告した。2023年11月25日、関東膝を語る会においてMMEの程度とエコー上の滑膜炎が関連する事、また滑膜炎の程度と疼痛が関連する事を報告した。2023年12月9日の膝関節学会においてはMMEが発生している部分に対するブドウ糖注射による治療成績の報告を行った。
滑膜炎は滑膜の肥厚を起こしひいては骨棘形成へとつながる。脛骨内側の骨棘形成がMMEのトリガーとなりることを我々がこれまで明らかにしてきたが、MMEと関連する病態として新たに内側滑膜ひだが軟骨面と摩擦することによって滑膜炎が発生した場合に、MMEの進行リスクとなり得ることが推察された。そして滑膜炎もまたMMEの治療を見据えたうえで重要な役割を担う可能性が明らかとなった。さらにMRIを用いて新たにMMEに関連する因子の探索や、エコーをさらに有効活用し荷重環境下での解析などにも取り組んでいる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

動物実験への準備が遅れているものの、予定していたMRI、およびエコーによる解析が予定以上のペースで進んでおり複数、多方面の学会発表を行うことが出来た。

今後の研究の推進方策

引き続き画像・動態解析を進めるとともに、基礎実験への準備をすすめていく。

次年度使用額が生じた理由

基礎実験および解析ソフトよる画像解析の着手が遅れたことにより、資材の購入などが持ち越しとなったため次年度使用額が生じた。
次年度は基礎実験並びに画像解析ソフトの購入を計画している。

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公開日: 2024-12-25  

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