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2023 年度 実施状況報告書

性ステロイドフィードバック中枢としてのキスペプチンニューロンの包括的機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 23K08798
研究機関島根大学

研究代表者

金崎 春彦  島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 准教授 (10325053)

研究分担者 折出 亜希  島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 講師 (00423278)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワードフィードバック / ステロイド / キスぺプチン / ゴナドトロピン
研究実績の概要

【目的】性ステロイドホルモンは視床下部-下垂体-性腺軸(HPG axis)のフィードバック機構によりを調整されている。卵巣の有無によるフィードバック機構の相違点について検討した。
【方法】7週齢の雌ラットの卵巣を摘出後、エストラジオール(E2)、プロゲステロン(P4)、ジヒドロテストステロン(DHT)の補充を行った。また7週齢の有卵巣雌ラットにE2,P4、DHTを投与した。それぞれの視床下部Kiss-1遺伝子及び下垂体ゴナドトロピン発現の変化を検討した。
【結果】弓状核を含む視床下部領域のKiss-1発現は卵巣摘出で上昇、E2補充で減少した。卵巣摘出によるKiss-1の上昇はP4、DHT補充でも抑制された。卵巣摘出により下垂体ゴナドトロピンα、LHβ、FSHβサブユニット遺伝子発現は有意に上昇したがE2補充により全てのサブユニット発現の上昇は抑制された。P4に抑制効果はなく、DHTはα及びFSHβサブユニットの上昇を部分的に抑制した。有卵巣ラットにおいて弓状核を含む視床下部領域のKiss-1発現はE2投与で著明に抑制されたが、P4、DHT投与で変化は無かった。下垂体α、LHβ、FSHβサブユニットはE2,P4投与で有意に抑制されたが、DHT投与で変化は無かった。
【結語】卵巣の有無により性ステロイドホルモンの視床下部、下垂体への影響は異なると考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度は性ステロイドE2, P4, DHT補充によるフィードバック機構につき動物実験を行い、卵巣摘出の有無で視床下部キスぺプチン発現、下垂体ゴナドトロピン発現がどのように変化するのかを検討した。卵巣の有無で性ステロイドホルモンの視床下部、下垂体への影響は異なる結果が得られ、性ステロイドホルモンによるフィードバック機構の一端が明らかとなった。

今後の研究の推進方策

卵巣除去及び性ステロイドホルモン補充による脳内生理活性物質の変化の詳細を更に検討していく。

次年度使用額が生じた理由

ほぼ計画どうりに使用したが、少しの残金がでた。これは次年度の消耗品購入に充てる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Impact of Ovariectomy on the Anterior Pituitary Gland in Female Rats2023

    • 著者名/発表者名
      Oride Aki、Kanasaki Haruhiko、Tumurbaatar Tuvshintugs、Tumurgan Zolzaya、Okada Hiroe、Cairang Zhuoma、Satoru Kyo
    • 雑誌名

      International Journal of Endocrinology

      巻: 2023 ページ: 1~11

    • DOI

      10.1155/2023/3143347

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Changes in pituitary gonadotropin subunits and hypothalamic Kiss-1 gene expression by administration of sex steroids in ovary-intact female rats2023

    • 著者名/発表者名
      Yacca Susdiaman S.、Kanasaki Haruhiko、Tumurbaatar Tuvshintugs、Cairang Zhuoma、Oride Aki、Okada Hiroe、Kyo Satoru
    • 雑誌名

      Endocrine

      巻: 83 ページ: 733~746

    • DOI

      10.1007/s12020-023-03596-0

    • 査読あり

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公開日: 2024-12-25  

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