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2023 年度 実施状況報告書

めまいを伴う耳管開放症の病態解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K08951
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

大田 重人  兵庫医科大学, 医学部, 講師 (10529473)

研究分担者 都築 建三  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (50441308)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード耳管開放症 / めまい / 自律神経障害
研究実績の概要

耳管開放症は、癌や消化器疾患などの消耗性疾患や体重減少、低血圧、ストレスといった背景因子により、耳管が常時開大してしまう疾患である。耳管開放症にはめまいを伴う病態が存在するが、その実態は不明で適切な治療がなされていない。
本研究の目的は、めまいを伴う耳管開放症について、平衡機能や自律神経機能、心因的要素を評価することにより、その病態を解明することである。さらに、めまいの病態を含めた耳管開放症に対する治療法の確立(内科的および外科的:耳管ピン挿入術)を目指す。
本研究を実施することにより、耳管開放症に伴うめまい病態を解明されれば、原因不明とされているめまい症の中に「耳管開放症関連性めまい」という新たな疾患概念が提唱されることとなる。そして、めまいを伴う耳管開放症に対する治療法を確立することができれば、耳管開放症が関連した難治性めまいの治療法が確立することに繋がる。
現在までに、耳管開放症の自律神経機能について起立試験と加速度脈波によって評価し、耳管開放症に関連しためまいは自律神経障害が関与していることを示唆するデータが得られている。また、平衡機能検査については、温度眼振検査で半規管機能に異常を認めない一方、前庭誘発頸筋電位(VEMP)検査にて前庭器(耳石器)に異常のある可能性を示唆するデータが得られている。
さらなる病態解明のため、加速度脈波の周波数分析や心理検査などの質問紙を用いたデータ収集を遂行中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

自律神経機能評価のための加速度脈波測定について、新規機器の設定や安定した条件(湿度、温度、環境音)を満たす環境整備にやや難渋し安定したデータをとれるようになるまでに時間を要した。そのため、予定した症例数に達していない。

今後の研究の推進方策

耳管開放症患者のデータとともに比較対照として同意の得られた健常ボランティア、耳管狭窄症患者、めまいを伴う突発性難聴などの耳疾患患者との比較検討を行い、めまいの合併率と特徴および自律神経障害、平衡機能障害、心因的要素を明らかにしていく。

次年度使用額が生じた理由

予定症例数(健常ボランティアを含む)に達しなかったため、検査にかかる費用(質問紙、ディスポーザブル電極など)や健常ボランティアへの報酬などが当初の予定額よりも少額の支出となった。次年度以降に、健常ボランティアも含めた症例数を増やしさらに研究を遂行するために助成金を使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] めまいを伴う耳管開放症に対する加速度脈波を用いた評価2023

    • 著者名/発表者名
      大田重人、濵田ゆうき、都築建三
    • 学会等名
      第82回日本めまい平衡医学会総会・学術講演会
  • [学会発表] めまいを伴う耳管開放症に対するSchellong test陽性を考慮した漢方薬治療2023

    • 著者名/発表者名
      大田重人 濵田ゆうき 都築建三
    • 学会等名
      第38回日本耳鼻咽喉科漢方研究会学術集会

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公開日: 2024-12-25  

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