SIRT1発現量と老化の関連性はControversialであることが報告されており、SIRT1の加齢性難聴に関する効果に関する見解は一様ではなかった。以前の我々の研究より、Sirt1のmRNA発現量とSIRT1タンパク発現量が、加齢性難聴の発症について大きな影響を及ぼすことが予想された。 本研究においては「加齢性難聴の発症抑制には、SIRT1タンパクの適切な発現量が必要である」という仮説を立て、これを明らかにするためにMNAM経路活性化系を用い、実験的に検証している。 現在までにMNAM投与群とMNAM非投与群において、明らかなSIRT1発現量の違い、難聴の発症に関して新たな知見が積みあがってきている。前回の報告ではマウス系統C57BL/6を用いていたが、加齢性難聴発症に別の要因が加わることが指摘されていたため、現在はCBA/Jマウス系統を使用し再実験を行っている。
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