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2023 年度 実施状況報告書

好酸球性副鼻腔炎における嗅上皮再生障害メカニズム:2型サイトカインの関与を中心に

研究課題

研究課題/領域番号 23K08976
研究機関大阪医科薬科大学

研究代表者

寺田 哲也  大阪医科薬科大学, 医学部, 准教授 (60343670)

研究分担者 松田 将也  摂南大学, 薬学部, 助教 (30783005)
奈邉 健  摂南大学, 薬学部, 教授 (40228078)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
キーワード好酸球性副鼻腔炎 / 嗅覚障害 / 好酸球浸潤 / 嗅神経
研究実績の概要

Dupilumabを投与した好酸球性副鼻腔炎(eosinophilic chronic rhinosinusitis,以下ECRS)約50症例を対象に、末梢血好酸球数の推移および好酸球増多例の詳細を検討し、かつ臨床的効果を嗅覚を中心に評価した。
嗅覚改善群と非改善群の背景因子を検討し、ECRSの嗅覚障害発現メカニズム解析の基盤としたい。治療開始前の好酸球数増多数、投与後の好酸球増多の有無と嗅覚改善の程度を検討すると統計学的有意ではないものの好酸球数増多例において嗅覚改善率が高い傾向にあった。Dupilumab投与が及ぼす好酸球への影響を認めない症例は嗅覚改善の程度が乏しい傾向があった。
上記の臨床的データに元ずく解析をモデル動物を用いて検証することを進めている。
好酸球性副鼻腔炎モデルマウスの作成として、4週齢のBAlB/cByJマウスに対し、ハウスダストマイト(HDM)にアジュバンドとしてのAlumを加え腹腔内投与し、次いでHDMを7日間連続経鼻投与し感作を行う。次いでHDMとブドウ球菌エンテロトキシンB(SEB)の経鼻投与を1週間に1回宛て6回経鼻チャレンジすることで嗅覚脱失を伴う好酸球性副鼻腔炎モデルマウスを作成して、モデルマウスの検証中でる。今後はPBSでチャレンジしたコントロールマウスと好酸球性副鼻腔炎マウスを用いてhomogenateした嗅上皮と血清中の2型サイトカイン、IgE抗体、Eotaxinを比較する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初はモデル動物を用いての実験を初年度のスタート時点から行う予定であったが、まずは臨床的データを得てからの動物実験を行うことが妥当だと考え、マウスを用いた研究のスタートが少し遅れている

今後の研究の推進方策

臨床から得たデータを基礎実験(モデルマウスを用いた研究)に落とし込み、そこから得たデータを臨床に還元することを目標としている。好酸球数の変化と嗅覚改善の程度の相関を確認し、取得した嗅神経または級粘液を用いての解析を行う予定である。
同時に嗅覚の評価として、QOL調査票を用いての正確な解析も進めていく予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 難治性好酸球性副鼻腔炎におけるバイオ製剤治療の嗅覚障害に及ぼす影響2023

    • 著者名/発表者名
      寺田哲也、菊岡祐介、稲中優子、乾 崇樹、河田 了
    • 学会等名
      第62回 日本鼻科学会 総会

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公開日: 2024-12-25  

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