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2023 年度 実施状況報告書

抗原特異的IgE抗体の抗原親和性からみた舌下免疫療法の新たな作用機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K08982
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

中村 圭吾  滋賀医科大学, 医学部, 助教 (50848380)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード抗原親和性 / 舌下免疫療法 / 抗原特異的IgE抗体
研究実績の概要

舌下免疫療法により血清中の抗原特異的 IgE抗体は一旦上昇し、長期的には徐々に減少する。抗原特異的 IgE抗体が上昇している時期でも何故か臨床症状は軽減しているが、その理由はわかっていない。近年、抗原特異的IgE抗体には抗原親和性の違いからHigh avidity(高親和性)のものとLow avidity(低親和性)のものがあると報告された。しかし、舌下免疫療法前後の抗原親和性の変化については全くわかっていない。本研究の目的は抗原特異的IgE抗体の抗原親和性の変化から舌下免疫療法の作用機序を解明することである。具体的には、舌下免疫療法前後の患者血液を利用し、DCPマイクロアレイで抗原特異的IgE抗体の抗原親和性を測定し、臨床症状と比較検討する。DCPマイクロアレイを用いて各種の測定を行った。スギ舌下免疫療法を施行した群ではスギ粗抗原特異的IgE抗体は、治療後1年で一時的に上昇し、その後、2年、3年と減少した。Cry j 1、Cry j 2特異的IgE抗体も治療後1年で上昇し、その後は減少した。スギ舌下免疫療法未施行群ではいずれも有意な変動を認めなかった。スギ舌下免疫療法を施行した群ではCry j 1、Cry j 2特異的IgE抗体の抗原親和性は経年的に低下した。スギ舌下免疫療法未施行群ではいずれも有意な変動を認めなかった。舌下免疫療法の治療後1年の抗原特異的IgE抗体の上昇期でも抗原特異的IgE抗体の抗原親和性は低下していることが明らかとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

スギ舌下免疫療法を施行した、同一患者の治療前、治療後1年、2年、3年の血清を用いて、DCPマイクロアレイ法にて抗原特異的IgE、IgG1、IgG4、IgA抗体量を測定した。また、抗原特異的IgE抗体の抗原親和性を測定した。各種測定は終了しており順調に進展している。

今後の研究の推進方策

抗原特異的IgE抗体の抗原親和性と臨床症状スコアとの相関を検討する。

次年度使用額が生じた理由

残額は次年度の消耗品の購入に使用したい。

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公開日: 2024-12-25  

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