研究課題/領域番号 |
23K08998
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
遠藤 朝則 東京慈恵会医科大学, 医学部, 非常勤講師 (10771181)
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研究分担者 |
児玉 浩希 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (60794914)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | ヒノキ花粉症 / スギ花粉症 / ペプチド免疫療法 |
研究実績の概要 |
スギ花粉症およびヒノキ花粉症の患者数は増加傾向であり、我が国の社会問題となっている。実地医療で行われている主な治療法は、抗原の回避に加えて抗アレルギー薬などの保存的治療である。根治的治療としてアレルゲン免疫療法があり、近年周知され導入される患者は増加している。アレルゲン免疫療法は長期的な症状改善の修飾効果をもたらす一方で、アレルゲンそのものを用いる治療であることからIgEを介したアレルギー反応の副作用や長期的な投与が必要なため治療継続等の問題点もある。そのため、副作用が少なく安全性の高い、治療期間の短い治療法の確立が期待されている。 そこで、人工合成によるペプチドを用いることでIgEを介した副反応の少ないペプチド免疫療法に着目した。ペプチド免疫療法は安全性の高い治療法と考えられている。治療に用いられるペプチドを大量に合成する必要があるが、従来より用いられている大腸菌の系では大量合成は難しいという問題がある。また、有機合成によるペプチドの合成の場合では、コストが大きな問題となることが知られている。 これらの問対を解決するために、植物を用いたPlant-Based Vaccineという次世代の希少蛋白の大量合成技術が国際的に研究され注目されており、本邦においても実用化が期待されている。 本研究では、ペプチド免疫療法を応用した次世代の経口ワクチンである「スギ花粉米」と同様の技術を利用することで、スギ花粉症およびヒノキ花粉症に対して効果的な遺伝子組換え技術による経口ワクチンの基盤技術を確立したい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究計画書の計画通り進めているが、末梢血を利用するヒノキ抗原に対する免疫応答の評価系の確立に時間がかかっている。
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今後の研究の推進方策 |
ヒノキ抗原に対する免疫応答の評価系を確立し、有効性や安全性の評価を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由) 次年度使用額が生じた理由としては、解析用の試薬の購入が少なかったことによる。 (使用計画) 計画通りに研究を進めることで、必要な検査および試薬などに研究費を使用していくことを計画している。
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