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2023 年度 実施状況報告書

難治性視神経疾患に対するiPS細胞由来正常ミトコンドリア移植法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K09002
研究機関東北大学

研究代表者

小林 航  東北大学, 大学病院, 助教 (20646442)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワードミトコンドリア移植 / iPS細胞由来網膜神経節細胞 / 難治性視神経疾患
研究実績の概要

緑内障を代表とする視神経障害の原因としてミトコンドリア機能不全が考えられている。網膜神経節細胞障害とミトコンドリアの関連を調べるために、遺伝性視神経委縮症の1つである常染色体優性視神経萎縮症(autosomal dominant optic atrophy: ADOA)患者由来のiPS細胞(ADOA-iPS)を樹立し、さらに原因遺伝子であるOPA1遺伝子変異をゲノム編集で修復したiPS細胞を樹立した。それぞれのiPS細胞を既存の方法を用いて立体網膜組織へ分化誘導し、その神経突起を電顕で観察した。ADOA-iPS由来網膜組織の神経突起では神経浮腫と分裂したミトコンドリアの増加を認めるのに対して、遺伝子変異を修復したADOA-iPS由来網膜組織では神経浮腫の改善及び融合したミトコンドリアの増加を認めており、網膜神経節細胞の神経突起である視神経の委縮にミトコンドリアの異常が関連していることが示唆された。ミトコンドリアの状態をライブイメージングで観察するため理化学研究所から購入した正常コントロールのiPS細胞に対してミトコンドリア特異的蛍光発現マーカー(Mitochondria-GFP)を遺伝子導入した細胞株を作製した。このiPS細胞を立体網膜組織へ分化誘導し、その内層に網膜神経節細胞マーカーの発現を確認した。
現在この網膜組織からミトコンドリアをストレスフリーに単離する方法について検討中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

患者由来のiPS細胞作製が患者都合により滞っているため

今後の研究の推進方策

ミトコンドリアを蛍光標識した網膜組織からミトコンドリアを単離する方が良いか、それともiPS細胞自体から単離する方が良いかについて検討を進めており、良い方をミトコンドリア移植の方法として採用する方針である。また単離する方法に関しても出来るだけストレスフリーに単離出来る方法を検討している。

次年度使用額が生じた理由

研究の進捗に伴い予定していた学会発表が延期になったため。次年度の学会発表の旅費として計上する。

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公開日: 2024-12-25  

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