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2023 年度 実施状況報告書

アイバンクに依存しない人工角膜内皮を用いた角膜内皮移植術に関する基礎的臨床的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K09038
研究機関金沢大学

研究代表者

小林 顕  金沢大学, 附属病院, 講師 (20303274)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2028-03-31
キーワード角膜内皮移植 / 人工角膜内皮移植
研究実績の概要

現在本邦において約2万人の患者が角膜移植を必要としているが、ドナー角膜の不足のために、長期間の待機を余儀なくされている。また、高齢者人口の増加、緑内障手術件数や過去の移植角膜の経年劣化症例の増加に伴い、角膜内皮障害による水疱性角膜症が増えており、その対策は眼科における喫緊の課題である。もし、ドナー角膜に依存しない「人工角膜内皮」が開発されれば、アイバンクに依存している現在の角膜移植医療に革命をもたらし、現在のドナー角膜不足の解消にもつながるインパクトの大きな医療となると思われる。
近年の眼科手術の発展により、これまでの、「全層角膜移植」という角膜全層を入れ替える手術が、角膜部分移植(DSAEK: Descemet Stripping Automated Endothelial Keratoplasty)へと変化した申請者はこれまでに、水疱性角膜症の根治的治療を目的とした「角膜内皮移植(DSAEK・DMEK)」をアジアで初めて当院(金沢大学眼科)にて成功させ、新たな技術開発や合併症の克服を目指した基礎的・臨床的研究を通して、本邦への導入に尽力してきた。今回、「人工角膜内皮」の開発と臨床導入を目指した基礎研究と臨床研究を開始した。
本年は、人工角膜内皮移植の臨床導入にあたり、倫理委員会の開催を行った。その結果、難治性の水疱性角膜症に対する人工角膜内皮移植の使用が許可された。今後、実際の患者選定に向けて、準備を行う予定である。また、課題である人工角膜内皮素材の開発についても研究を進めていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年は、人工角膜内皮移植の臨床導入にあたり、倫理委員会の開催を行った。その結果、難治性の水疱性角膜症に対する人工角膜内皮移植の使用が許可された。今後、実際の患者選定に向けて、準備を行う予定である。課題の一つであった「臨床導入のための人工角膜内皮移植のウェットラボの開発 」に関しては順調に準備が進められており、日本初の人工角膜内皮移植導入に向けてのウェットラボを開催した。

今後の研究の推進方策

今後、人工角膜内皮移植の臨床導入と、人工角膜内皮の素材の開発、人工角膜内皮移植の臨床応用とその評価、人工角膜内皮移植に必要な器具の開発などについて、研究を進めていく予定である。

次年度使用額が生じた理由

倫理委員会の開催時期の関係で、研究の開始が遅れたため、研究費の一部を次年度の使用に用いることになったため。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Businグライドを用いた人工角膜内皮(EndoArt)の新しい挿入方法2024

    • 著者名/発表者名
      小林顕、林孝彦、五十嵐あみ、清水俊輝、横川英明、湯田健太郎、杉山和久、山上聡
    • 学会等名
      角膜カンファランス2024

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公開日: 2024-12-25  

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