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2023 年度 実施状況報告書

孤発性家族性滲出性硝子体網膜症の分子遺伝学的検討

研究課題

研究課題/領域番号 23K09053
研究機関産業医科大学

研究代表者

近藤 寛之  産業医科大学, 医学部, 教授 (40268991)

研究分担者 和泉 弘人  産業医科大学, 産業生態科学研究所, 准教授 (50289576)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード家族性滲出性硝子体網膜症 / 孤発例 / ルシフェラーゼアッセイ / 転写活性 / Norrin/wntシグナル
研究実績の概要

家族性滲出性硝子体網膜症(FEVR)の我が国でのNorrin/wntシグナル経路の関与について287家系を対象として、それらのうち遺伝子異常の検出率と臨床像の特性について論文公表した(Ophthalmol Sci in press)。各家系に占める、孤発例の割合とNorrin/wntシグナルの関与について統計的な評価を行った。孤発例家系はNorrin/wntシグナル遺伝子変異を有しない家系に有意に多くみられることが明らか Norrin/wntシグナル経路のバリアントとしてはミスセンスが多くその病原性の判定には苦慮することが多い。これまでex vivoの研究として当該遺伝子をセットで導入したNorrin/wntシグナル経路のルシフェラーゼを用いた転写活性の測定が行われてきた。しかし、4種類の当該遺伝子のプラスミドを個別に導入することによって誤差が生じやすく、結果の判定に影響が及ぶ可能性があった。我々は4種類の当該遺伝子を1つのプラスミドに組み込んだアッセイを改発し、その有用性と安定性について、実際に遺伝カウンセリングを希望されたFEVRの1家系の有するバリアントと同じバリアントを用いて、アッセイの有用性を評価をし、第128回の日本眼科学会にて報告した。現在、我が国で同定されたFEVRバリアントを網羅的に検討すべく実験を継続している。
このような取り組みにより、FEVRの孤発例の遺伝素因について明らかにすることができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

家系調査、ルシフェラーゼアッセイの確立とも順調に研究が進んでいる。

今後の研究の推進方策

FEVR家系について孤発例の遺伝性についてNorrin/wntシグナル以外の遺伝子について検討を進める。プラスミドをセットにした遺伝子を用いて日本人に報告されているFEVRのバリアントについて網羅的に解析を行う予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Familial exudative vitreoretinopathy with and without pathogenic variants of Norrin/β-catenin signaling genes2024

    • 著者名/発表者名
      Kondo Hiroyuki、Tsukahara-Kawamura Tomoko、Matsushita Itsuka、Nagata Tatsuo、Hayashi Takaaki、Nishina Sachiko、Higasa Koichiro、Uchio Eiichi、Kondo Mineo、Sakamoto Taiji、Kusaka Shunji
    • 雑誌名

      Ophthalmology Science

      巻: in press ページ: 100514~100514

    • DOI

      10.1016/j.xops.2024.100514

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 4連発現プラスミドを用いた家族性滲出性硝子体網膜症原因遺伝子の機能解析2024

    • 著者名/発表者名
      奥一真、和泉弘人、近藤寛之
    • 学会等名
      第128回日本眼科学会総会

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公開日: 2024-12-25  

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