研究課題/領域番号 |
23K09060
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
藤原 康太 九州大学, 大学病院, 助教 (80808121)
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研究分担者 |
園田 康平 九州大学, 医学研究院, 教授 (10294943)
二宮 利治 九州大学, 医学研究院, 教授 (30571765)
上田 瑛美 九州大学, 医学研究院, 助教 (30911359)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 緑内障 / 疫学研究 |
研究実績の概要 |
緑内障は加齢とともに有病率が高くなることが報告されており、高齢化が進む本邦においては今後さらなる増加が懸念される眼疾患である。そのため緑内障発症リスクの高い患者を事前に発見し、早期に治療介入することが必要である。本研究の目的はOCT・全身因子・遺伝子因子から緑内障発症を予測することである。 緑内障発症のリスク因子を解析するためには縦断的な解析が必要であり、またOCTを活用することで視神経の詳細なパラメーターを客観的に評価することが必要となる。本研究は対象者それぞれに詳細な全身データ・遺伝子情報が付随していることから、全身因子を含めた網羅的な緑内障発症リスク予測モデルを確立できる。 継続して行っている緑内障発症調査を久山町住民健診時の6 月末から10 月末にかけて実施した。久山町住民健診にて眼科健診を行うと同時に内科健診にて全身の精査を行い、データを収集した。緑内障診断のためのスクリーニング検査として問診、非接触型眼圧、屈折、眼軸、細隙灯検査、散瞳、ステレオ眼底写真、OCTを用いて行った。スクリーニング検査で緑内障疑いとなった者・緑内障治療者を対象として精密検査を健康管理センターまたは近隣のクリニックで実施した。緑内障の診断は国際的な緑内障疫学的定義であるISGEOの診断基準(Foster PJ et al. Br J Ophthalmol, 2002)を用いた。精密検査項目は矯正視力、隅角検査、視野検査(ハンフリーSITA Standard 30-2)を実施した。視野の読影には国際的な視野の判定基準であるAnderson,Patella(Anderson et al. Mosby, 1999)を用いた。眼科検診を行うと同時に内科検診にて全身の精査を行いデータを収集した。今後は住民健診にて眼科健診を継続しデータを収集しながら、作成した内科データベースを結合できる状態にする予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画では、2023年は住民検診を行い、これまで行っていた検診と同一の方法で緑内障の発症調査を継続し、眼科データベースを作成する予定であった。予定どおり進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
今後は住民健診にて眼科健診を継続しデータを収集する予定である。さらに作成した内科データベースと結合できる状態にし、活用可能なデータを抽出する作業を行う予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
(理由)継続している研究課題であり、次年度も引き続き眼科健診、調査を行う必要があり、さらに反映させる必要があるため。(使用計画)眼科健診に必要な眼科健診機械レンタル費、人件費、消耗品等に使用する予定。
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