研究課題/領域番号 |
23K09075
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
加藤 久和 岐阜大学, 医学部附属病院, 教授 (80333392)
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研究分担者 |
神山 圭史 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (00646383)
柴田 博史 岐阜大学, 医学部附属病院, 講師 (20610421)
小川 武則 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50375060)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | u-HA/PLLA |
研究実績の概要 |
ウサギ Slc:JW/CSK系統 雌 24匹を使用した。まず下記の手術を1匹のウサギに行った。①頭部骨直上に1cm四方のu-HA/PLLAを移植した。②耳介軟骨直上に1cm四方のu-HA/PLLAを移植した。また、対照として、反対側耳介軟骨を1cm四方に採取し、採取部位以外の軟骨直上に移植した。その採取部位の軟骨欠損部にも1cm四方のu-HA/PLLAを移植した。以上を同一のウサギで手術を行い、移植u-HA/PLLA上の皮膚の変化をみた。術後1週間で、①の頭蓋骨直上以外の②③の移植u-HA/PLLA上の耳介皮膚は壊死となり、u-HA/PLLAが露出した。1cm四方の血流のないu-HA/PLLA上の皮膚は壊死に陥ることが判明した。 u-HA/PLLAの移植は、6mm四方として同様の手術を1匹のウサギに行ったところ、皮膚は問題なく癒合し、u-HA/PLLAの露出もなかった。 最初に皮膚が壊死となったウサギも部位を変え、計24匹に6mm四方のu-HA/PLLA移植手術を終えた。 術後1年の時点で途中経過評価を行うため2匹と術後2年の最終評価のための24匹のウサギの飼育期間に入った。適宜外耳の非侵襲的な観察を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
手術は、麻酔医、術者、助手の3人が必要であるが、通常業務が忙しく、3人がそろって実験できる余裕がなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
本研究においては術後2年を最終評価として設定する。従って長期飼育を要する。その間、形態評価のための触診は侵襲がないため適宜行う。また術後1年の時点で途中経過評価を行うため2匹のsacrificeを行う。評価項目としては移植u-HA/PLLAの物理的形態計測、硬度評価、病理学的評価とする。硬度評価としてはデュロメータを用いる。病理学的評価としてはHE染色による軟骨および骨細胞の評価を含む。
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次年度使用額が生じた理由 |
科研費申請額が、減額されて採択されました。実際にウサギの飼育を始め、予想以上にウサギの飼育費がかさむことが判明しました(年間120万円)。ウサギの手術はすべて完了し、経過観察期間に入ったため、当該予算の大半を飼育費が占めることとなる。実験を完遂するために飼育費を残す必要が生じたため執行を抑えました。最終年度にも飼育費と処分費用、標本作成に経費が必要なため、それでも不足が生じる可能性がある。術後1年の時点で途中経過評価を行うため2匹のsacrificeを行う。評価項目としてはXp、CT、移植u-HA/PLLA の物理的形態計測、硬度評価、病理学的評価とする。その他のウサギは、術後2年での最終表y化のため、引く続き飼育する。
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