研究課題/領域番号 |
23K09176
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研究機関 | 神奈川歯科大学 |
研究代表者 |
高橋 聡子 神奈川歯科大学, 歯学部, 准教授 (30301592)
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研究分担者 |
吉田 彩佳 神奈川歯科大学, 歯学部, 准教授 (00609414)
浜田 信城 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (20247315)
今泉 うの 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (40722947)
高橋 俊介 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (60206810)
東 雅啓 東京工科大学, 医療保健学部, 准教授 (70707348)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 加齢 / 歯周病 / 歯肉マッサージ / 活性酸素 |
研究実績の概要 |
歯肉マッサージは,機械的清掃と組み合わせることにより,加齢に伴う循環機能の低下を改善させる可能性がある。本課題では「加齢に伴う歯周病の進行に対する歯肉マッサージの効果を検討すること」を目的として研究を行っている。この目標を達成するために以下の項目で実験を行っている。 【実験1】反応性充血測定による加齢の歯肉微小循環に対する影響の解析:レーザードップラー法を用い,7週齢,6カ月齢,1年齢のラット歯肉反応性充血を測定し,加齢が歯肉微小循環にどのような影響を及ぼすか解析する。さらに,歯肉マッサージを行い,効果を解析する。【実験2】反応性充血測定による歯周病の歯肉微小循環に対する影響の解析:各年齢群のラットに歯周病菌を感染させ,レーザードップラー法を用いてPg感染により歯肉微小循環がどのような影響を受けるかを解析する。歯肉マッサージを行い,効果を解析する。【実験3】骨吸収量測定による高血圧症と歯周病の進行との関連の解析:実験1,2で用いたラットの骨吸収量を測定し,歯肉マッサージの効果を解析する。【実験4】血管鋳型標本作製による全身の微小血管の変化の解析:各年齢群,それぞれにPg感染させたモデル,および歯肉マッサージを施したモデルの血管鋳型標本を作製する。【 実験5】電子スピン共鳴法(ESR)を用いた活性酸素測定による酸化ストレスの解析:ESR法を用いて活性酸素を測定する。活性酸素量がどのように変化するかを比較検討する。 本年度はレーザードップラー法を用い,7週齢,6カ月齢,1年齢のラット歯肉反応性充血を測定し,歯肉微小循環に対する加齢による影響を確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
理由 7週齢,6カ月齢,1年齢のラットを用いた実験を行っている。本年度は各年齢群におけるコントロールの歯肉血流量を測定した。現在,継続して実験を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
実験は予定通りに推進していく。各年齢群のコントロールの歯肉血流量の測定を行ったので,今後は各年齢群における歯周病による歯肉微小循環に対する影響をin vivoで確認する。また,今後,Pg感染による骨吸収に対する歯肉マッサージの効果も検討していく。 これらの結果を考慮し,歯肉マッサージにより,循環器障害(主に血管障害)が,局所的に,あるいは全身的に改善されるかどうかを評価する。最終的には歯肉マッサージの加齢と歯周病治療への適応の可能性を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は実験1が継続中であるために,試薬代の一部に次年度への持越しが生じた。 また,出張旅費での支出が少なかったため,次年度への持越しとなった。
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