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2023 年度 実施状況報告書

オンデマンドでの多機能発現を可能とする次世代型根面修復材料の創製

研究課題

研究課題/領域番号 23K09181
研究機関大阪大学

研究代表者

北川 蘭奈  大阪大学, 大学院歯学研究科, 特任研究員(常勤) (70711068)

研究分担者 北川 晴朗  大阪大学, 大学院歯学研究科, 助教 (50736246)
LARANJEIRA・ABE GABRIELA  大阪大学, 大学院歯学研究科, 特任助教(常勤) (30964952)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード歯学 / 歯科材料 / 抗菌性 / 歯質強化作用
研究実績の概要

本年度は、まず、pH低下に応じて抗菌性を発揮するガラスと、中性pHにおいて歯質強化作用を発現する2種のガラスを作製した。抗菌効果を発揮するガラスとして亜鉛含有のケイ酸塩系ガラスを、歯質強化作用を発揮するガラスとしてカルシウム含有のリン酸塩系ガラスをそれぞれ熔融・急冷法によって作製した。作製した亜鉛含有ケイ酸塩系ガラスおよびカルシウム含有リン酸塩系ガラスを平均粒径が約10μmとなるように粉砕し、各ガラスの組成を蛍光X線(XRF)分析およびエネルギー分散型X線マイクロアナライザー(EDS)分析により解析した。
次に、作製した亜鉛含有ケイ酸塩系ガラスおよびカルシウム含有リン酸塩系ガラスの各粒子の溶解性およびイオン溶出性を評価するため、pHの異なる溶液に各ガラス粒子を24時間浸漬後、重量変化を測定して溶解率を算出した。また、亜鉛含有ケイ酸塩系ガラスおよびカルシウム含有リン酸塩系ガラスの各粒子を浸漬後の溶液中の溶出イオン濃度を、高周波誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP-OES)を用いて測定した。その結果、亜鉛含有のケイ酸塩系ガラス粒子は、浸漬した溶液のpHが低下するにしたがって、ガラス粒子の溶解率が増加し、ガラス粒子から溶出される亜鉛の溶出濃度が増加することが分かった。一方、カルシウム含有のリン酸塩系ガラス粒子は、浸漬した溶液のpHの増加に伴い、ガラス粒子の溶解率が増加し、ガラス粒子から溶出されるカルシウムの溶出濃度が増加することが確認された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

令和5年度の研究実施計画に則り、pH低下に応じて抗菌性を発揮するガラスと、中性pHにおいて歯質強化作用を発現するガラスの作製に成功し、当初想定していた通りの結果が得られた。
以上のことから本研究の進捗は、おおむね順調に進展していると判断できる。

今後の研究の推進方策

令和5度に得られた結果に基づいて、抗菌ガラスと歯質強化ガラスの各機能を検討する。

次年度使用額が生じた理由

pH変化に応じて各イオンを溶出するガラスを作製するにあたり、異なる組成の多くのガラス粒子の試作を繰り返す必要があると想定していたが、当初の予想よりも作製回数とコストを削減でき、次年度使用額が生じた。
次年度使用額は、上記の研究計画に則り必要性を吟味し、培地や試薬等の購入に使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Fabrication of novel Ca-releasing glass particles for bioactive restoratives2023

    • 著者名/発表者名
      Fan YS, Kohno T, Kitagawa H, Deng F, Xiao L, Kitagawa R, Sasaki JI, Chiang YC, Imazato S
    • 学会等名
      2024 IADR/AADOCR/CADR General Session & Exhibition
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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