研究課題/領域番号 |
23K09185
|
研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
佐藤 幸平 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (40624200)
|
研究分担者 |
細矢 明宏 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (70350824)
建部 廣明 北海道医療大学, 歯学部, 講師 (40638293)
伊藤 修一 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (50382495)
吉羽 邦彦 新潟大学, 医歯学系, 教授 (30220718)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
キーワード | VDR陽性細胞 / subodontoblastic layer / 象牙芽細胞 / 分化促進因子 / 象牙質再生療法 |
研究実績の概要 |
活性型ビタミンD3は、骨芽細胞においてビタミンD受容体(以下;VDR)を介して作用し、骨形成を促進的に調整することが知られている。我々は、象牙質形成が活発な歯髄組織ではVDRは発現せず、その近傍(subodontbkastic layer)の細胞に局在することを明らかにした。令和5年度の研究においては、alkaline phosphatase(以下;ALP)とVDRの関連について検討を行い、VDRの発現がALPの発現に先行して生じ、局在部位がほぼ一致していることを確認した。この結果により、VDRがALPの発現を誘導し、それが象牙質の石灰化に関与する可能性が示唆された。現在、ALPおよびThy-1(CD90)陽性細胞、VDR陽性細胞の局在について、検討を行っている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
科研費申請後の予期しない部署の異動に伴い、研究遂行に必要な時間の確保がやや困難になっている。また、複数の研究を同時に遂行していることもあり、本研究を含めたすべての研究の進捗に、予想以上に時間がかかってしまっている。
|
今後の研究の推進方策 |
令和6年度は、VDR・Thy1陽性細胞の局在部位の確認、およびこれらの細胞の分取から行う。免疫組織化学的に局在を確認し、これらが同一の細胞であることを証明する.さらに,Thy-1をマーカーとして単離・分取した細胞のVDR発現を、Real-time PCRにて確認する。可能であれば、分取した細胞に対してDNAマイクロアレイを行い、象牙芽細胞分化促進因子の検索・同定までを目標とする。研究遂行に必要な時間の問題、サンプル作製に要する時間の問題なども考慮し、効率的に研究を進めていく予定である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
当初予定していた計画よりも、進捗状況が遅れているため、次年度使用額が生じてしまっている。また、これまでの研究の成果を、英語論文として投稿する予定であるが、今年度末までに投稿準備が完了できなかったため、校正費は計上しなかった。 次年度使用額は、分取した細胞の網羅的解析や、現在準備中の英語論文の校正、国内外の学会参加などの費用として支出予定である。
|