研究課題/領域番号 |
23K09201
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
北川 雅恵 広島大学, 医系科学研究科(歯), 研究員 (10403627)
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研究分担者 |
宮内 俊介 広島大学, 保健管理センター, 助教 (30910799)
宮内 睦美 広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (50169265)
長嶺 憲太郎 広島国際大学, 健康科学部, 教授 (80412352)
應原 一久 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (80550425)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 口腔細菌 / LAMP法 / 唾液 / A. a. / F. n. |
研究実績の概要 |
歯周病やう蝕の原因菌が全身疾患と関係することが次々と報告され、全身の健康維持に口腔細菌のコントロールが重要であることが分かってきている。全身疾患と関連する口腔細菌を迅速に検出し、多菌種検出法の確立は疾患を早期に発見することは、現在行えていない医科歯科連携システムを構築することに役立つと考える。 本研究では、全身疾患関連細菌として全16種類の口腔細菌の診断に利用できる迅速検出セットをLAMP法を用いて確立することを目的として検討を行うとともに、血液からの菌の検出、臨床検体を用いた菌の検出を試みる。 本年度はAggregatibacter actinomycetemcomitans、Fusobacterium nucleatumを唾液からLAMP法を用いて検出可能にし、感度、特異度を検討した。さらに、心房細動患者唾液検体を用いた保菌率についても検討を行ったところ、Aggregatibacter actinomycetemcomitansは約4割、Fusobacterium nucleatumは約9割の患者が保菌することが明らかとなった。 また、歯性感染モデルマウスを用いてPorphyromonas gingivalisを感染させ、その血液中のPorphyromonas gingivalisの検出を行ったところ、微量の菌を検出できる可能性を示た。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
すべての菌のpositive controlを準備することが困難であるため、研究遂行が遅延している。現在は準備できたものから順番に検討を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
これまでStreptococcus mutans, Porphyromonas gingivalis, Aggregatibacter actinomycetemcomitans、Fusobacterium nucleatumを唾液検体からLAMP法で検出している。今後は予定している全16種類の口腔細菌に対応できるよう、検出できる菌のLAMPプライマーを増やし、感度・特異度を調べる。各菌に確立したプライマーを用いて唾液検体から検出を行い、保菌率を調べる。
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次年度使用額が生じた理由 |
前年度検出できる菌種が予定より増やせなかったため、研究が若干遅れた。よって使用予定だった金額を今年度合わせて使用し、研究計画を進める。 前年よりも可能な限り検出できる菌種を増やし、新しい菌の検出に費用を使用する。
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