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2023 年度 実施状況報告書

高齢者の口腔と全身の長期的変化における相互関係の検討‐20年の超長期縦断調査から‐

研究課題

研究課題/領域番号 23K09273
研究機関大阪大学

研究代表者

榎木 香織  大阪大学, 大学院歯学研究科, 招へい教員 (30632145)

研究分担者 三原 佑介  大阪大学, 大学院歯学研究科, 招へい教員 (30779096)
池邉 一典  大阪大学, 大学院歯学研究科, 教授 (70273696)
高橋 利士  大阪大学, 大学院歯学研究科, 招へい教員 (70610864)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワードコホート研究 / 老年学研究 / 高齢者
研究実績の概要

老化の過程で,全身的な疾患や機能障害は,歯や口腔機能に影響を与えるだけでなく,歯や口腔機能からも影響を受け,両者は互いに影響し合いながら衰えていくことが考えられる.これまでに,残存歯数が全身の健康状態や疾患の発症,さらに生命予後に影響を及ぼしていることが疫学研究により多数報告されている.しかしながら,咬合力や咀嚼能率などの口腔機能と,サルコペニアやフレイルなどの全身や心身の機能との双方向の関連について報告した研究は少なく,特に10年以上の長期縦断研究は皆無である.
本研究においては,地域在住高齢者を対象に約20年間のコホート研究を行い,歯や口腔機能と全身の健康状態並びに口腔関連QOLの長期的な変化と双方向の影響について明らかにすることを目的としている.全身的な調査項目としては,健康状態の自己評価,全身疾患の罹患と服用薬剤,血圧,BMI や体脂肪率などの体組成,全身の筋力の指標として握力測定とした.歯科検診によって得る項目は,残存歯数などの口腔の状態,咬合力や咀嚼能率などの口腔機能検査,ならびに口腔関連QOL とした.
2023年度は,2002年~2007年にベースライン調査を行った大阪府老人大学講座受講生で前年度のアンケート調査に回答が得られた499名を対象に追跡調査への参加を呼びかけ,同意が得られた362名について郵送によるアンケート調査を実施した.また,そのうち会場調査の参加に同意が得られた142人に対して残存歯数などの口腔の状態の記録と咬合力,咀嚼能率などの口腔機能検査と握力の測定を行った.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

2023年度は,データが保管されている大阪府老人大学講座の元受講生約500名について追跡調査を呼びかけ,同意の得られた参加者に対して郵送によるアンケート調査と会場調査を行った.前年度までCOVID-19の蔓延により会場調査を行えなかったため,これまでの5年ごとの追跡調査に参加していた者すべてに会場調査の依頼を送付し,同意が得られた者に対して会場調査を実施した.現在,調査データの入力ならびに参加者の方へのフィードバックが完了した.

今後の研究の推進方策

2024年度は,2023年度に行ったアンケート調査と会場調査の結果からデータセットを作成し,歯や口腔機能,またそれらの変化と全身の健康状態や疾患の罹患,ならびに口腔関連QOLの双方向の影響について明らかにするとともに引き続きアンケートによる調査を実施する予定である.

次年度使用額が生じた理由

現地調査に参加した対象者が、以前の調査人数から想定していた人数より少なく、調査時に必要な口腔機能検査に必要な物品購入および栄養評価におけるデータ分析費用、案内状や調査結果の送付における郵送代等に必要とした費用が、見積もりより少なかったため。来年度以降、追加の調査を行う際の物品購入等に使用する計画である。

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公開日: 2024-12-25  

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