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2023 年度 実施状況報告書

セルロースナノファイバーをバイオイナート材料として臨床応用するための基礎的検討

研究課題

研究課題/領域番号 23K09288
研究機関東北大学

研究代表者

畠山 高徳  東北大学, 大学病院, 医員 (50876480)

研究分担者 山田 有紀江  東北大学, 大学病院, 医員 (70982354)
小川 徹  東北大学, 歯学研究科, 准教授 (50372321)
佐々木 啓一  東北大学, 歯学研究科, 非常勤講師 (30178644)
天雲 太一  東北大学, 大学病院, 講師 (80451425)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワードセルロースナノファイバー / 生体安全性 / 細胞毒性試験
研究実績の概要

近年,研究開発が著しい植物繊維を微細化したセルロースナノファイバー(以下CNF)は,環境負荷の少ない次世代のバイオマス素材で,作成法や加工によって高強度かつ軽量,良好な寸法熱安定性,化学処理で親水性や疎水性さらには抗菌性など多彩な特性を付与できる.医科歯科領域においても,多くのメリットを秘める脱石油材料のCNFの生体材料・医療材料への応用は期待が大きく,臨床応用に向けた基礎研究が進められてきた.当教室では,100%CNFバルク体のアクリル系レジンに代わる義歯床用材料への応用に注目し,床用レジンと同等以上の強度を付加できることや脱水法や解繊度の違いによる基礎的物性への影響等の基礎的検討を行ってきた.しかし,口腔内応用にあたっては,基本的に親水性素材であるCNFの疎水化が大きな課題として残っている.また,その多彩な性質や100%植物由来という安全性は,他の医療材料や生体材料へ応用してもその有用性は非常に高い.それらを実現化していくためには,ISOやJISなどの規格に準じた生体安全性の評価は必要不可欠となる.そこで本研究では,
①口腔内応用を見据えたCNFブロックの有機酸を用いた疎水化の検討,②生体材料への応用に不可欠な生物学的安全性の検証(in vtro試験,in vivo試験)③2つの形状の100%CNFバルク体(疎水化ブロックおよび親水性シート)の臨床応用に向けた基盤構築.以上の3つの検討を行うことを目的とする.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度は、CNFそのものに対する安全性評価の検証として予定していたISO規格や薬生機審発0106第1号に準じて検討する項目を滞りなく実施し,現在3次元モデルを用いた刺激性試験やCNFのラット背面皮下組織への埋植試験を進行中である.

今後の研究の推進方策

今後は、現在進行中である刺激性試験や埋植試験のデータ取得を進め,これらの結果をもとに,生体安全性の高いCNFに対して疎水化検討およびCNFバルク体の臨床応用検討を行うこととする.

次年度使用額が生じた理由

(理由)
次年度使用額は、当初計画していた今年度の実験が効率的に進行したことに伴い発生した未使用額であり、令和6年度の研究遂行により使用する予定である。
(使用計画)
令和6年度は,現在進行中である刺激性試験や埋植試験のデータ取得を進め,これらの結果をもとに,生体安全性の高いCNFに対して疎水化検討およびCNFバルク体の臨床応用検討を行うこととする.また,論文制作にかかる経費,研究打ち合わせ及び研究成果発表旅費としても使用予定である.

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公開日: 2024-12-25  

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