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2023 年度 実施状況報告書

人工フェルール作製による新たな支台築造システムの確立

研究課題

研究課題/領域番号 23K09300
研究機関九州歯科大学

研究代表者

吉居 慎二  九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (90710484)

研究分担者 池田 弘  九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (80621599)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード支台築造 / スリーブファイバー / フェルール
研究実績の概要

市場にある築造システムのほぼ全てがファイバーポストと築造用レジンの組み合わせであ李,これらは歯質が十分に残存し,またフェルールのある歯には非常に有効にはたらく事が様々な研究で示されているが,歯質の薄いフェルールのないような脆弱な歯に対してはその限りではない. 本研究の最終目標であるフェルールが存在せず帯冠効果の得られない脆弱な歯に応用可能な支台築造システムの開発を行うため,本研究では,どのようなコア・ポスト窩洞にも適合し,人工的にフェルールを作製するオーダーメイドのスリーブ状ファイバー築造体をE-glassファイバー を編んだシートを用いて作製し,新しい支台築造技術を確立することを目的とした.
具体的方法としては3Dプリンタで出力した下顎大臼歯(2根3根管性)模型に対して,適切な機械的物性を持つスリーブファイバーの作成を目指す.
本年はまず平織したファイバー繊維を筒状に丸めて作製 するスリーブファイバーと,靴紐のようにファイバー繊維を編んで成形したリボンファイバーを,それぞれBis-GMAもしくはPMMAに浸漬し硬化させ,どのような窩洞の広さにも適合できるように外径・内径の異なるサンプルを作製した.それらに対して3点曲げ試験を行い,機械的物性を比較検討し,理想的なスリーブファイバーの成形法,材料を決定した.
結果として,スリーブファイバーの方が成形が容易でエラーが少なく,また髄室に形に成形しやすいことが分かった.加えて機会的強度もスリーブファイバーの方がリボンファイバーより有意に高い結果となった.また,Bis-GMAを用いて作成した群の方がPMMAを用いて作成したファイバーよりも機械的的強度に優れる結果となった

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

一年目は基礎的なデータの収集を主にしていたが,本年度の計画どおり適応する築造体の材料・作成方法にある程度目処がつけられたため.

今後の研究の推進方策

物性はある程度理解でき,コントロールできるようになったため,今後は,実際に3Dプリンタで出力した下顎大臼歯(2根3根管性)模型に対して,様々な内径外径をもつスリーブファイバーを適応し,理想的なファイバーの外形を探る.この際に,実際にファイバーを適応する歯の髄室部の大きさの違いにより,ファイバー自体の理想的な外形も変わる予想されるため,様々な髄室の大きさをもつ3Dモデルを作成して,髄室の大きさとファイバーの形の相関関係を検討する.
また,築造の際に使用するレジンの物性も影響を与えることが考えられるため,数種のレジンを用いてこれも比較検討していく.

次年度使用額が生じた理由

当該年度,支出に係るとされた出張費がコロナの影響により減額されたことにより,予定の額よりも支出が減ってしまったため.

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公開日: 2024-12-25  

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