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2023 年度 実施状況報告書

オピオイド受容体・ノシセプチン受容体を標的とした新しい周術期鎮痛法・鎮痛薬の開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K09399
研究機関長崎大学

研究代表者

倉田 眞治  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (20325666)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード歯科麻酔学 / オピオイド受容体 / ノシセプチン受容体
研究実績の概要

歯科・口腔外科領域の周術期などの疼痛管理にオピオイド製剤が使用されるが、呼吸抑制や耐性形成などの副作用により対応に難渋することがある。近年オピオイド受容体 (OR)において、Gタンパク経路が鎮痛作用に、βアレスチン経路が呼吸抑制などの副作用に関与し、そのバランスが効果や副作用発現の違いになることが示唆された。 一方、ノシセプチン受容体(NOPR)の活性化は鎮痛効果とともに、μORの鎮痛効果増強と呼吸抑制などの有害作用を少なくすることが示唆されているが、そのメカニズムについては十分解明されていない。
本研究では、各種オピオイド製剤とNOPRアゴニストの併用における、Gタンパク経路とβアレスチン経路のメカニズムを解析することで、周術期における適切な鎮痛と副作用の少ない、オピオイド受容体・ノシセプチン受容体をターゲットにした、新しい鎮痛法・鎮痛薬開発に向けた研究を行っている。
現在,①オピオイド製剤;モルヒネ、フェンタニル、レミフェンタニル、②NOPRアゴニスト;ノシセプチン、UFP-112(選択的NORPアゴニスト)、③G Protein biased agonist;TRV130、④二機能性NOPR/μORアゴニト;AT121,cebranopadol以上の各アゴニストの、培養細胞に発現させたμORとNOPRのGタンパク活性に与える影響をCellKey Assay法で、細胞内局在に与える影響をReceptor interanalization Assay法を用いそれぞれ解析し、濃度(1nM, 10nM, 100 nM, 1μM),作用時間(30min, 60min, 120min, 180min)などについて比較・検討を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

オピオイド製剤・NORPアゴニスト・G Protein biased agonist・二機能性NOPR/μORアゴニト,それぞれ単独での,各濃度・作用時間の影響について,細胞内局在の客観的・定量的解析を行うReal-time Visualizing Assay法での検討と,Gタンパク活性の評価を行うCell Key(TM)システムでの測定・解析を行なっているが,思いのほか各濃度・各作用時間の測定・解析に時間を要しており,進捗状況が遅れている。

今後の研究の推進方策

引き続き,オピオイド製剤・NORPアゴニスト・G Protein biased agonist・二機能性NOPR/μORアゴニト,それぞれ単独での,各濃度・作用時間の影響について,細胞内局在の客観的・定量的解析を行うReal-time Visualizing Assay法での検討と,Gタンパク活性の評価を行うCell Key(TM)システムでの測定・解析を行うとともに,各種オピオイド製剤とNOPRアゴニストの組み合わせが、OR・NOPRのGタンパク活性と細胞内局在に与える影響を上記と同様に解析し、比較・検討する。

次年度使用額が生じた理由

(理由)オピオイド製剤・NORPアゴニスト・G Protein biased agonist・二機能性NOPR/μORアゴニト,それぞれ単独での,各濃度・作用時間の影響について,細胞内局在の客観的・定量的解析を行うReal-time Visualizing Assay法での検討と,Gタンパク活性の評価を行うCell Key(TM)システムでの測定・解析に際し,濃度・作用時間の標準化などにおける測定・解析に思いのほか時間を要し,予定していた研究の進捗状況が遅れており,またそれに伴う研究成果発表ができなかったため。
(使用計画)引き続き,オピオイド製剤・NORPアゴニスト・G Protein biased agonist・二機能性NOPR/μORアゴニト,それぞれ単独での,各濃度・作用時間の影響について,細胞内局在の客観的・定量的解析を行うReal-time Visualizing Assay法での検討と,Gタンパク活性の評価を行うCell Key(TM)システムでの測定・解析を着実に遂行し,研究成果発表を行う予定である。また,各種オピオイド製剤とNOPRアゴニストの組み合わせが、OR・NOPRのGタンパク活性と細胞内局在に与える影響を上記と同様に解析し、比較・検討を行っていく。なお,次年度に繰越した経費は,上記実験に必要な器材・試薬の購入および研究成果発表時の旅費に充てる予定である。

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公開日: 2024-12-25  

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