研究課題/領域番号 |
23K09428
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研究機関 | 朝日大学 |
研究代表者 |
飯沼 光生 朝日大学, 歯学部, 教授 (70184364)
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研究分担者 |
東 華岳 産業医科大学, 医学部, 教授 (20273146)
梶本 京子 朝日大学, 歯学部, 助教 (30880744)
越智 鈴子 朝日大学, 歯学部, 助教 (70912591)
久保 金弥 名古屋女子大学, 健康科学部, 教授 (00329492)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | ストレス / 妊娠 / 高脂肪食 / 体重 |
研究実績の概要 |
妊娠DDYマウスを出産までの1週間1日3回45分ずつプラスチック製チューブに閉じ込め拘束ストレスを付加し、それ以外の時間は通常飼育した(ストレス群)。妊娠DDYマウスの拘束ストレス付加中にプラスチックチューブの頭側2か所に穴をあけ、爪楊枝を挿入し、爪楊枝がマウスの鼻先に位置するよう固定してマウスに爪楊枝を噛ませた。爪楊枝を噛み切った場合には古い爪楊枝を除去し、新たな爪楊枝をチューブの穴に挿入し咬ませ続け、それ以外の時間は通常飼育した(ストレス咀嚼群)。コントロールとしてストレスを付加せず通常飼育した(コントロール群)。 妊娠マウスから出生したマウスを拇マウスとともに生後21日(4週)まで通常飼育し、離乳させた。離乳後は雄の仔マウスを1個体ごとに16週まで高脂肪食(日本クレア社製Quick fat)を与えで単独飼育した。 その間、体重、飼料摂食量を1週ごとに測定した。その結果、出生時体重はストレス群はストレス咀嚼群、コントロール群に比べ有意に低値を示し、低出生体重であったが、その後、離乳期までにはキャッチバックして差は認められなくなった。離乳後は8週齢までは3群間に差は認められなかったが、8週齢以降ストレス群が他の2群に比べ有意に高値を示した。飼料摂取量はほぼ全期にわたってストレス群が他の2群に比べ有意に高値を示した。 これらのことより、ストレスを付加されたマウスから生まれた仔マウスは低出生で出生するが、離乳後飼料摂取量がコントロール群やストレス咀嚼群より多くなり、高体重になることが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者が歯科医師国家試験委員に任命されたこと並びに妊娠マウスの入手が遅れたことにより、実験の着手が遅れた。このためストレスマウスから生まれた仔マウスの週齢が飼育終了の16週になったところであり、現在脂肪量や血糖値、インシュリン負荷試験を行っている。
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今後の研究の推進方策 |
現在行っている脂肪量や血糖値、インシュリン負荷試験に加え、インシュリン抵抗性を改善するといわれているアディポネクチン濃度の解析を行う。また、摂食抑制に関与しているといわれている視床下部弓状核に存在するセロトニン受容体を免疫染色で定量解析する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
予定より実験の進捗が遅れたため、試薬等の購入が少なく次年度使用額が生じた。 次年度に遅れた計画を行う予定であり、その試薬等の購入に使用する計画である。
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