研究課題/領域番号 |
23K09467
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
伊澤 光 昭和大学, 歯学部, 講師 (30514103)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 歯科法医学 / 個人識別 / STLデータ / 光学印象採得 |
研究実績の概要 |
石膏模型の光学印象採得を歯科技工用3Dスキャナ装置DORA(デジタルプロセス株式会社)で行い症例集積した。年間目標症例数は200例としていたが現在150症例にとどまっている。理由としては臨床上廃棄される予定の石膏模型であり、歯科技工操作が終了した後はそれほど丁寧に扱われないなどの理由から、石膏模型に欠けや傷などが存在する。そのような欠けや傷が石膏模型にあった場合は、今後の実験データに支障が出る可能性があり、光学印象採得を行っていないためである。 GOM Inspect Suiteでの計測は以前に収集された模型計測を含めて250症例収集されているが解析は200症例である。複数名の歯科医師による計測には誤差はあるもののスクリーニング精度に影響するほどの誤差ではないと考えている。研究を始めた当初は、模型のSTLデータに基準平面を作成し、その基準平面を使用して二つの模型を重ね合わせることを考えていた。しかし、より正確な個人識別法(スクリーニング)を行えるのではないかと新たな「歯の扁平率」を計測しその扁平率から二つの模型を重ね合わせることで個人識別を行う方法を考案した。基準平面を使用した個人識別法および扁平率を使用した個人識別法のどちらがより正確なスクリーニングを行えるのか、現在二つの方法による計測を行っている。様々な計測方法を考えることにより、より簡便で正確な個人識別がおこなえるのかを考察しながら研究を行っているために、学会発表および論文発表ができるまでは研究が進んでいない。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
おおむね順調に進んでいると考えている。しかし、廃棄予定の模型が欠けてしまったりしたこともあり、思っていた症例数まで達していないのが現状である。また、当初考えていた基準平面の考案よりも確実に個人識別が行えるかもしれない歯の扁平率を算出しての個人識別法を新たに考案したことにより、解析状況がやや遅れていると思われる。どちらの方法がより良い個人識別法を行えるかを、さらに今年度に時間を費やす予定である。
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今後の研究の推進方策 |
研究を始めた当初は、基準平面(点)を作成しその基準平面に二つの模型のSTLデータを重ね合わせ、二つの模型の一致率を計測する予定であった。昨年度の研究途中で、歯の扁平率を計測することにより、より正確な個人識別法を行えるのではないかと考えた。現在は、どちらの方法がより正確な個人識別を行えるのかを二つの方法で計測しながら研究を行っている。今後も二つの方法による計測を継続しながら、より確実で簡便な方法であるものを考案していく予定である。さらに、模型のデータ化も同時に進めることにより、目標の500例に近づける予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究計画当初は、模型の光学印象採得装置を購入し研究を進める予定であった。それまでに模型の光学印象採得は他講座から貸与された光学印象採得装置を使っていたために、使用に制限があった。また、昨年度は同様に他講座からの貸与が許されたために、そちらの機器を使用して研究を行った。今年度は新たな光学印象採得装置を購入することで、時間の制限なく模型のデータ化が行えると考えている。また、昨年度までのデータと比較することでどちらの機器で取得したデータが個人識別をより正確に行えるかの比較も行えると考えている。
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