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2023 年度 実施状況報告書

医療安全文化調査票Ver.2の日本語版の開発と活用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K09586
研究機関東邦大学

研究代表者

長谷川 友紀  東邦大学, 医学部, 教授 (10198723)

研究分担者 大西 遼  東邦大学, 医学部, 助教 (00845571)
松本 邦愛  東邦大学, 医学部, 准教授 (50288023)
瀬戸 加奈子  東邦大学, 医学部, 助教 (50537363)
平田 幸輝  東邦大学, 医学部, 助教 (70910404)
畠山 洋輔  東邦大学, 医学部, 助教 (80830182)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード医療安全 / 医療安全文化
研究実績の概要

日本版の開発する方法、開発にかかる課題を明らかにする目的で、医療安全文化調査票(Hospital Survey on Patient Safety Culture;以下、HSOPS) 2.0の各国版の開発を報告する先行研究を系統的にレビューした。各国版の開発では、素案の段階で専門家と実務者に対する調査を実施することの重要性が示唆されるとともに、翻訳版でも尺度の信頼性が十分確保されること、領域によって肯定的回答割合が国/地域によって大きな差があることを明らかにした。
HSOPSを開発した米国のAgency for Healthcare Research and Qualityの示す翻訳ガイドラインに準拠して日本版の開発を進めた。まず、医療安全の研究者2名が独立して日本版HSOPS 2.0の素案を作成した。続いて、2つの素案と原文の対応表を作成し、先の2名とは異なる1名の研究者が素案に対する修正を提案した。最後に著者全員で内容を確認して調整を行い、日本版HSOPS 2.0の草案を作成した。
開発した草案の妥当性、理解しやすいさについて、医療安全の専門家25名、HSOPS 1.0の利用経験を有する医療安全の実務者90名を対象に調査票調査を実施した。妥当性はContent Validity Index (以下、CVI)を用いて評価し、理解しやすさは群別に集計するとともに、2群で比較した。回答数は専門家が18名(72.0%)、実務者が35名(38.9%)であった。全体のCVIは、専門家で0.95、実務者で0.98あり、妥当性が示された。理解しやすさが低かったのは、専門家で6項目、実務者で4項目であった。2群で理解しやすさに差があった項目は2項目であった。これらの項目を含め、草案の文言を修正し、日本版HSOPS 2.0を確定した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

計画では2024年度に日本版HSOPS 2.0完成の予定であったが、2023年度中に完成させることができた。

今後の研究の推進方策

2024年度には開発した日本版HOSPS 2.0を用いて調査を実施し、信頼性の評価を行うことを予定している。並行して、本調査票の活用、普及に関する先行研究を探索し、現状と課題を特定することを目指す。

次年度使用額が生じた理由

研究は予定より進んで進捗している。コンピュータ等の備品を購入予定であったが、現在使用中のものを利用しているため、購入していない。OSのアップデート等のタイミングを見て期間中に購入する予定である。また、論文掲載料については、現在投稿中の論文が掲載された際に利用する予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 安全文化を測る:医療安全文化調査票の意義2024

    • 著者名/発表者名
      畠山洋輔、長谷川友紀
    • 雑誌名

      患者安全推進ジャーナル

      巻: 75 ページ: 10-16

  • [雑誌論文] 今,なぜ社会医学か2023

    • 著者名/発表者名
      長谷川 友紀
    • 雑誌名

      東邦医学会雑誌

      巻: 70 ページ: 139~140

    • DOI

      10.14994/tohoigaku.2023-008

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 医療安全文化調査票(HSOPS)Ver. 2の日本語版開発に向けた先行研究の検討2023

    • 著者名/発表者名
      畠山洋輔、瀬戸加奈子、平田幸輝、大西遼、松本邦愛、長谷川友紀
    • 学会等名
      第25回 日本医療マネジメント学会学術総会
  • [学会発表] 医療安全文化の測定・評価とその活用2023

    • 著者名/発表者名
      畠山洋輔
    • 学会等名
      第77回 東邦医学会総会
  • [学会発表] 日本語版医療安全文化調査票2.0の妥当性・適用可能性・重要性2023

    • 著者名/発表者名
      畠山洋輔、瀬戸加奈子、大西遼、平田幸輝、松本邦愛、長谷川友紀
    • 学会等名
      日本医療マネジメント学会 第24回東京支部学術集会
  • [図書] 医療職のための公衆衛生・社会医学 第9版2024

    • 著者名/発表者名
      長谷川友紀・長谷川敏彦・松本邦愛編
    • 総ページ数
      273
    • 出版者
      エムスリーエデュケーション

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公開日: 2024-12-25  

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