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2023 年度 実施状況報告書

新規治療の開発における効率的な治療最適化と臨床評価のための統計的方法

研究課題

研究課題/領域番号 23K09640
研究機関国立研究開発法人国立循環器病研究センター

研究代表者

朝倉 こう子  国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 室長 (70738690)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード臨床試験 / 中間解析 / 多重性 / エンリッチメント
研究実績の概要

本研究では,新規治療法の臨床開発過程において,個人の違いを考慮した評価を目指すために解決すべき統計的課題について研究を行う.具体的には,バイオマーカー等により治療効果の予測が可能である場面をとり上げ,(A)選択された部分集団および集団全体での評価に関する統計的方法,(B)標本の大きさとその影響に関する統計的方法について,中間解析を実施し試験デザインの変更に関する意思決定を行う適応的デザインの枠組みで,治療効果の評価と意思決定に関する方法論の研究を行う.
令和5年度は,(A)の前段階となる,選択すべき部分集団の同定について,複数の仮説を同時に評価するために生じる統計的課題を整理し,enrichmentの有無に関する意思決定の方法について検討した.そのうえで(A)選択された部分集団および集団全体での評価に関する統計的方法に関し,中間解析においてenrichmentの有無を行ったのちに,複数の仮説を優先順位や相関を考慮したうえで同時に評価する方法について提案し,第1種の過誤確率の制御,試験全体の検出力,標本サイズの観点から性能を評価した.その際,enrichmentは行わず.規定した部分集団と全体の集団を最終解析において同時に評価するデザインも併せて検討した.また,enrichmentのみでなく早期中止も可能とする試験デザインについての統計的課題を洗い出し,次年度以降の検討における課題を整理した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

他研究課題にて報告した国際学会での発表内容に本課題の今年度成果を一部含めたため,本研究課題単独での成果発表はないが,研究の進捗はほぼ予定通りである.

今後の研究の推進方策

(A)の課題に関し前年度に得られた成果を発展させる形で継続的に検討を行うとともに,学術論文として纏める準備を進める.さらに(B)の課題に関し,部分集団および集団全体の標本サイズが,選択された集団での評価における精度に与える影響を評価する.得られた成果を国内・海外の学会等を通じて発表し,客観的評価を得る.

次年度使用額が生じた理由

次年度は高次元のシミュレーション等の計算が必要となる予定のため,本研究のみで用いることができるワークステーション等を購入し,計算環境を整える.また成果発表のための費用も予定している.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 国際共同研究 (2件)

  • [国際共同研究] George Washington University(米国)

    • 国名
      米国
    • 外国機関名
      George Washington University
  • [国際共同研究] Novartis(スイス)

    • 国名
      スイス
    • 外国機関名
      Novartis

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公開日: 2024-12-25  

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