研究課題/領域番号 |
23K09643
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
渡邊 裕美 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (50325479)
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研究分担者 |
山本 恵子 新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任准教授 (60143757)
北村 香織 新潟大学, 医歯学系, 助教 (80468975)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 尿 / プロテオミクス / 認知症 / バイオマーカー / コホート研究 |
研究実績の概要 |
今年度は、これまで(2015年と2019、2021年の2回)に行った簡易認知機能検査(Mini-Mental State Examination [MMSE])と、尿検定の採取に応じた参加者のなかから、約5年の期間にMMSE得点が4点以上が低下した16名(低下群)と、MMSE得点が両調査時点で28点以上であった者の中から低下群と性、年齢をマッチさせた16名(維持群)の尿検体の質量分析(プロテオミクス)を行った。いずれの群も2015年の時点で平均年齢69歳、男性8名、女性8名であった。質量分析(プロテオミクス)は、網羅性と定量性を兼ね備えた最新の方法(DIA法)で行った。その結果、各尿検体から平均1285種類(標準偏差221.5)のタンパク質が検出された。これまでのDDA法による質量分析では平均952.8種類(標準偏差177.7)のタンパク質が検出されていたため、検体当り約35%多くのタンパク質が検出されたといえる。予備的な解析では、2015年時点の低下群と維持群の尿検体の比較では、45種類のタンパク質が有意(p<0.05, Welch補正 t検定)に量の違いがあった。さらに、主成分分析の結果から、尿中のタンパク質組成には男女差があることが強く示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
機械の故障もあり、質量分析の完了時期が遅れたが、年度内に実施することができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後、認知機能的歌群と維持群を識別するタンパク質群の同定をすすめるが、尿中のタンパク質組成には男女差があることが強く推測されたため、男女別の解析と、全体での解析の結果の比較検討も行い、より実際的なバイオマーカー候補の探索につなげたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
質量分析の完了時期が当初予定よりも遅れたため、未使用額が発生した。来年度は、データ解析を進め、得られた成果の学会報告も行っていく。
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