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2023 年度 実施状況報告書

内臓脂肪型肥満の全身諸病態への影響

研究課題

研究課題/領域番号 23K09690
研究機関東京大学

研究代表者

島本 武嗣  東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (00897308)

研究分担者 山道 信毅  東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (30463897)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワード内臓脂肪面積 / 内臓脂肪型肥満 / 生活習慣病 / 予防医学 / 横断的研究 / 症例対照研究 / 縦断的研究 / 疫学研究
研究実績の概要

内臓脂肪型肥満は,心血管疾患,2型糖尿病,悪性腫瘍など,様々な疾患の重要な危険因子である.内臓脂肪の蓄積に関係する背景因子を特定することは臨床的に重要であるが,わが国における報告は少ない.まず本年度では,大規模健常者集団横断データを用いて, 内臓脂肪面積と関連がある背景因子の探索的な調査を行った.
重回帰分析において性別に関係なく,年齢,BMI,HbA1c,HDL-C,中性脂肪,尿酸,収縮期血圧,睡眠時間,現在喫煙,週1~4日の飲酒,運動習慣が内臓脂肪型面積と関連していた.男性では過去喫煙,毎日の飲酒,就寝前の食事,女性では稀な飲酒が内臓脂肪型面積と関連した.制限付き3次スプライン分析において睡眠時間は,男性ではU字的,女性では逆U字的に内臓脂肪型面積と関連した.
全身諸病態への影響において,最初に本邦で増加傾向にある脂肪肝に関する調査を行った.アルコール摂取量と代謝機能不全を考慮した脂肪性肝疾患の分類を参考にし,ランダムフォレスト法によりに,脂肪性肝疾患の分類に寄与する因子の調査を行った.男女共に,内臓脂肪面積は脂肪性肝疾患の分類により差がみられ,HDL-C,TG,HbA1c,FFMIなどの中で最も分類に寄与する因子は内臓脂肪となり,重要度が高い因子であることが確認された.以上の結果は,関連する研究発表を学会で行った.
次年度は,糖尿病など,その他の諸病態に関する調査を開始しており,同時に縦断的研究を行うためのデータの取得・構築などを行っている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

データの取得および構築は順調に進んでおり,横断的研究によって,内臓脂肪面積と関連がある背景因子や,内臓脂肪と諸病態との関連など有用な結果を得られている.

今後の研究の推進方策

横断的研究によって,内臓脂肪と諸病態との関連を調査し,注目すべき結果には,症例対照研究や縦断的研究によって,諸病態との因果関係や影響などを調査する.

次年度使用額が生じた理由

新型コロナウイルス感染拡大による医療機関への深刻な影響により、研究の進捗が遅れる面があったが、2023年1月頃より、この状況が大きく改善している。研究計画としては、研究成果の論文を専門誌に投稿する予定であったが、研究内容に新しい知見がみられ、より詳しい精査を必要としたことから、次年度以降に投稿する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] 脂肪性肝疾患(steatotic liver disease:SLD)と内臓脂肪との関係2024

    • 著者名/発表者名
      島本 武嗣
    • 学会等名
      日本総合健診医学会 第52回大会
  • [学会発表] 内臓脂肪型肥満と関連する背景因子の探索的解析2023

    • 著者名/発表者名
      島本 武嗣
    • 学会等名
      日本総合健診医学会 第51回大会
  • [学会発表] 脂肪肝保有者における内臓脂肪面積・内臓脂肪型肥満とNAFLD・MAFLDの比較2023

    • 著者名/発表者名
      島本 武嗣
    • 学会等名
      日本人間ドック学会学術大会 第64回学術大会

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公開日: 2024-12-25  

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