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2023 年度 実施状況報告書

多忙な医療職のメンタルヘルス向上のためのセルフ・コンパッション・プログラム作成

研究課題

研究課題/領域番号 23K09782
研究機関群馬大学

研究代表者

近藤 浩子  群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (40234950)

研究分担者 秋山 美紀  埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (10434432)
中村 美香  群馬大学, 大学院保健学研究科, 講師 (10644560)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
キーワードセルフ・コンパッション / メンタルヘルス / 医療職 / プログラム開発 / エクササイズ
研究実績の概要

本研究は,医療職のメンタルヘルス向上に有用といわれているセルフ・コンパッションについて,多忙な医療職がこの研修プログラムに参加しやすいように,内容を医療現場の現状に即して修正した研修プログラムの作成を目指している。
本研究では,研究推進のための学術的「問い」を, 1)医療職のメンタルヘルス問題はどのようなセルフ・コンパッションと関連するか,2)メンタルヘルス問題を解決に導くセルフ・コンパッションのエクササイズは何か,3)多忙な医療職は,どんな方法でセルフ・コンパッションを学び,それを定着できるかの3点としている。このうち本年度は,3)に関する情報収集のために,研究者らがコンパッション関連の研修,具体的にはマインドフルネス・ストレス低減法(MBSR),セルフ・コンパッション(MSC)などに参加し,プログラムを体験しながら受講しやすさを確認した。また研究代表者が,マインドフルネス・ストレス低減法の講師資格を取得し,プログラム作成のための基本的ノウハウを習得した。この知見をもとに,簡単なセルフ・コンパッションのエクササイズを作成して研究者間で定期的に実施し,その参加しやすさおよび定着しやすさを確認している。また新人看護師研修等においても,同様のエクササイズを実施して,参加者から感想を得ている。
セルフ・コンパッションの研修プログラム(MSC)には瞑想が含まれており,多忙な看護職にとっては瞑想が眠気を誘い,研修中に眠ってしまったという不全感を生じやすい。そのため,瞑想を除外した医療職向けのプログラムも開発され,昨今,日本語版による研修が始められている。しかしながら,研究者らの体験の中では,瞑想によるメンタルヘルス向上への効果は大きく,これをプログラムから除外するのではなく,眠くならないように工夫をして取り入れることが有用ではないかというのが現段階の見解である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

セルフ・コンパッション・プログラム試作の準備としては,様々な研修会等において実践してきたコンパッション・エクササイズに対する評価を集約し,分析するために,倫理審査の準備をしている。この結果を踏まえて,医療職が参加しやすく,かつ定着しやすいエクササイズを選定していく計画である。これとは別に,医療職のメンタルヘルス問題と,セルフ・コンパッションの関連について明らかにするための質問紙調査を行なう予定で,質問紙の準備を進めている。

今後の研究の推進方策

現在,予備的に様々なセルフ・コンパッション・エクササイズを研究者間で体験し,相互評価している。この実践体験は,定着を目指して行っているため,週1回の頻度で開催している。今後は,このエクササイズへの参加を病院看護師に呼びかけ,多くの医療職の方々に参加してもらいながら,意見・感想を収集していく予定である。またセルフ・コンパッション・エクササイズについて,研修として採用して下さる病院を募集し,意見・感想を収集する取り組みについても検討していきたい。

次年度使用額が生じた理由

初年度に計画していた調査を次年度の実施に変更したため,その費用が未使用となって,次年度に繰り越されている。また情報収集のための研修参加を当初計画より先に行ったが,研修参加費が非常に高額で予算内に収まらず,本研究費からの支出を見合わせたため,研修のための費用が未使用となった。

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公開日: 2024-12-25  

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