研究課題/領域番号 |
23K09803
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研究機関 | 天理大学 |
研究代表者 |
伊藤 咲 天理大学, 医療学部, 助教 (60766864)
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研究分担者 |
小岩 信義 人間総合科学大学, 人間科学部, 教授 (10433674)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 青年期 / ストレス / 対人関係 / 大学生 / 非言語的コミュニケーション |
研究実績の概要 |
<概要>実習指導者の表情・態度に敏感な学生が多く、実習指導者と学生間の関係形成は、学生の対人関係傾向より実習指導者の表情、態度の変化に敏感で心身の状態の変化にも関連がある。先行研究では対面による表情、態度は、学生の主観的データで感情が身体に引き起こすリアルタイムな生体反応データは得られていない。 主観的データと生体反応データおよび対人関係の観点から分析を行うことは、感情と生体反応を可視化できる。可視化により様々な発達段階にある人々への自己表出を促進する環境要因を検討できれば、心身相関の観点から自己表出は自分らしさを表現する一助となり「よりよく生きる」ことに繋がり、人々への健康の保持増進を期待できる。 <研究目的>非言語的コミュニケーションの表情とうなずきが自己表出に及ぼす影響を、感情面と生体反応および対人関係傾向の視点から分析し自己表出の促進の要因を明らかにしたい。 <研究実施計画>研究計画は、2023年前半に研究準備、2023年後半2024年前半にデータ収集を行い、2024年後半以降にデータ分析と成果の公表を行う予定である。2023年11月~12月の期間に、研究対象者23名に、DVD視聴前から視聴後に感想を述べるまでウェアラブルセンサーを研究対象者の利き手の親指の指腹に装着し、実験中のストレス反応(脈波、皮膚温、精神性発汗)と実験前後の質問紙調査にてデータを得た。研究対象者が感想を述べる間は、研究演者2名はうなずきの有・無郡に分類し実施した。 現在、対人関係傾向・ストレス反応(SRS‐18)・ウェアラブルデバイスから得られた脈波について、記述統計量・散布図で正規性を確かめ、T検定・相関関係を分析している状況である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画は、①2023年前半に研究準備、②2023年後半~2024年前半にデータ収集を行い、③2024年後半以降にデータ分析と成果の公表を行う予定である。 ①2023年前半に研究準備:実験に使用する機器類の購入および分析に必要なソフトを購入し完了している。実験まで必要物品は整えられ、予備実験で安全に実施できるように事前準備を行った。 ②2023年後半~2024年前半にデータ収集を行う:実験データは23名中、実験前後の質問紙調査の記載漏れが3名であり、その他は確実に使用できるデータである。ウェアラブルデバイスから得られた生体反応のデータの中の脈波から心拍変動分析できるようLabChartソフトで変換し、確実に使用可能であるデータの有無を分析途中である。おおむね順調ではあるが、分析の方法が初めて取り組むものであり、時間を要している現状である。 ③2024年後半以降にデータ分析と成果の公表を行う予定:上記②の進捗次第であり、時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
現在の進捗状況は、2023年後半~2024年前半にデータ収集を行う段階であり、実験データは23名中、実験前後の質問紙調査の記載漏れが3名であり、その他は確実に使用できるデータである。ウェアラブルデバイスから得られた生体反応のデータの中の脈波から心拍変動分析できるようLabChartソフトで変換し、確実に使用可能であるデータの有無を分析途中である。 今後は、2024年後半以降にデータ分析と成果の公表を行う予定としている。そのために、取り扱う変数(生体反応・対人関係・ストレス反応)など多いため、分析方法を見直しながら結果を得ていく。質問紙について正しい結果の読み取りであるか、生体反応の読み取りも正しく変換し結果を読み取れているかを確認しながら進めていく。2024年9月頃までには分析を終え結果を得る予定で考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
実験データの分析および質問紙のデータ分析で使用する為に、50,000を残した。
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