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2023 年度 実施状況報告書

新人看護師の夜勤適応支援プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K09804
研究機関安田女子大学

研究代表者

木佐貫 尚美  安田女子大学, 看護学部, 講師 (40880406)

研究分担者 山本 雅子  安田女子大学, 看護学部, 教授 (30325378)
高瀬 美由紀  安田女子大学, 看護学部, 教授 (50437521)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
キーワード夜勤適応 / 新人看護師 / プログラム開発
研究実績の概要

総合病院の病棟に勤務する看護師経験年数1年未満の新人看護師15名を対象者として、新人看護師が夜勤を遂行する上で直面している困難について半構造化面接から得られたデータを主題分析した。その結果、「円滑な業務遂行が困難」「患者の状態に適した看護展開が困難」「主体的な行動の要求への対応が困難」「良好な連携を築くことが困難」「体調を整えることが困難」という5テーマが確認され、各テーマは勤務帯に関係なく新人看護師が看護を実践する上で抱える困難と、夜間特有の困難に分類できた。夜勤遂行では、時間の制約や限られた人数での勤務であることより、新人看護師が一般的に感じる困難に加え、夜勤特有の困難を抱えており、夜勤導入時には夜勤に特化したレディネスが必要であることが示唆された。特に夜勤では、時間管理の向上を図ること、クリティカルシンキングを活かした看護過程の強化、医師との良好な連携、睡眠リズムを整えるなどの体調管理が求められる。また、急変時の対応など新人看護師にとって難易度の高い対応は、ストレスとならないように先輩看護師の細やかなサポートなど夜勤に特化した支援が必要である。
また、新人看護師の職業レディネスについて文献レビューを行った。医中誌Web、PubMed、CINAHL with Full Textから15文献が選定され、これらの文献から新卒看護師の職業レディネスに関する因子を抽出し、質的帰納的に分析した。その結果、新人看護師の職業レディネスとして【適切な看護ケアの提供】【良好な関係構築】【組織的な役割遂行】【専門職としての使命感】【状況変化に対する適応】の5カテゴリーが抽出された。上記から、新卒看護師が職業人として自立するためには、看護師としての実践的準備のみならず、心理的準備も必要であることが明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

令和5年度の計画は、夜勤開始レディネス尺度の原案の作成を行うことであった。現在、新人看護師が夜勤を遂行する上で直面している困難について半構造化面接から得られたデータと、文献レビューの結果をもとに夜勤開始レディネス尺度項目の生成を実施している。「新人看護師の職業レディネスに関する文献レビュー」については、論文投稿を行った。また、「新人看護師が夜勤を遂行する上での困難」については、英語論文を投稿中である。データ分析と論文執筆を同時進行で行ったため、やや遅れている状況である。

今後の研究の推進方策

新人看護師の夜勤開始レディネス尺度の原案を完成させ、尺度の信頼性と妥当性を検証するための調査が実施できるよう研究計画書を作成し、倫理審査委員会に申請を行う。さらに、倫理審査委員会の承認後、研究計画書に沿って調査を実施する。

次年度使用額が生じた理由

本年度の計画は,夜勤開始レディネスの原案の作成および予備調査の予定であったが、実施がおくれているため、計画より少ない支出であった。しかし,次年度以降の調査や分析、および英論文投稿料に残金を使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 新卒看護師の職業レディネスに関する文献レビュー2024

    • 著者名/発表者名
      木佐貫 尚美、中吉 陽子、髙瀬 美由紀
    • 雑誌名

      安田学術研究論集

      巻: 53 ページ: 1~8

    • DOI

      10.24613/0002000052

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 新人看護師が夜勤を遂行する上で感じる困難2023

    • 著者名/発表者名
      木佐貫尚美,高瀬美由紀,山本雅子&中吉陽子
    • 学会等名
      第43回日本看護科学学会学術集会

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公開日: 2024-12-25  

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