研究課題/領域番号 |
23K09818
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研究機関 | 大分県立看護科学大学 |
研究代表者 |
石田 佳代子 大分県立看護科学大学, 看護学部, 准教授 (90341239)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 看護学 / 医療・福祉 / 自然災害 / 看護師 / トリアージ / 遺族 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、国内における災害現場でのトリアージによって、「黒」のトリアージ・タグを付された傷病者が病院に搬送された際の収容場所となる「黒」のトリアージ・エリア(以下、黒エリア)での傷病者への対応や家族への対応を、当該黒エリアを担当する看護師等が適切に行えるように、黒エリアの構成のための基本となる指標を作成し、それを普及させることである。 2023年度は、災害時に遺体安置所などに派遣され遺族への対応などを行った経験のある医療者から実際の活動に基づいた当該研究に必要な人員や時間を得るために、日本DMORT(Disaster Mortuary Operational Response Team,災害死亡者家族支援チーム)が主催するDMORT養成研修に参加した。この研修では、DMORTの実際の活動に関する講話を聴くことができたとともに、震災で家族を失った遺族から当時の状況や現在に至るまでの思いなどに関する講話も聴くことができた。これらの講話から前記の当該研究に必要な人員や時間について示唆を得ることができた。見学できたロールプレイから、対象による場合分けなどの必要性の示唆を得ることもできた。また、2施設の災害拠点病院において災害訓練の見学などを行った。これらの見学などから、当該研究の内容となる事項についての根拠を得ることができた。 2024年度は、さらに必要な調査を進めるとともに、黒エリアの構成の詳細を検討し、当該冊子の製作を進める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度に計画していた内容が、期間内に滞りなく完了した。
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今後の研究の推進方策 |
黒エリアに関する報告数自体が少ないため、ヒアリングなどによる新たな事例データなどと研究者によるこれまでの研究結果などを統合して、黒エリアの構成のモデル化を目指して、エビデンスに基づいた資料を作成する。作成した資料の要点をさらに整理してパンフレットを作成する。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初は、個別インタビューによる訪問調査に係る旅費を想定していたが、集合研修への参加により目的を達成することができたので、その差額分が残額となった。 本年度の残額については、次年度における必要な旅費としての使用などを予定している。
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