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2023 年度 実施状況報告書

SARS-CoV-2の感染と重症化予防に向けた唾液中の特異的IgA抗体の解析

研究課題

研究課題/領域番号 23K09828
研究機関関西福祉大学

研究代表者

岡山 加奈  関西福祉大学, 看護学部, 教授 (20549117)

研究分担者 荒川 満枝  福岡看護大学, 看護学部, 教授 (00363549)
藤田 寿一  大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 准教授 (30212187)
研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
キーワードsecretory IgA / IgA / IgG / SARS-CoV-2
研究実績の概要

本研究では、安全かつ容易に採取できる唾液中のIgAとSARS-CoV-2抗原検査結果、自覚症状の有無の関連を検証することを目的としている。令和5年度は、試料となる唾液、血液の採取方法および血液中の抗原特異的IgA抗体価と唾液中のIgA抗体価測定の実験プロトコールの検証を行った。一般の健常成人を対象とした唾液採取方法の手順書を作成し、手順書を基に複数回唾液採取を試みたところ、適切に回収できていない時があることから、唾液採取方法の手順書の見直しを行い完成させた。血液採取においては、継続的な静脈採血は対象者の負担となるため代替方法を検討し、末梢血採血を採用することとした。また、血液中の抗原特異的IgA抗体価と唾液中のIgA抗体価測定において、先行研究を基に、EISA(Enzyme Linked Immuno-Sorbent Assay)に用いる抗体と抗原の選定や濃度調整、唾液と血液の濃度調整、発色時間の調整や再現性の確認等を行い、実験プロトコールを作成した。SARS-Cov-2感染後における末梢血中のIgA抗体価は、唾液中のIgA抗体価より高く、唾液にてIgA抗体価の測定が可能であることも確認できた。同時期における末梢血中の抗原特異的IgG抗体価をMokosensorQ100で測定したところ、IgG抗体価は3.5×104 AUであり、上昇していることが確認できた。
対象者への倫理的配慮を行った実験プロトコールが完成したことより、現在は研究倫理審査委員会へ諮問するところである。本研究は、人権保護や法令等の遵守が必要とされる研究課題であるため、研究倫理審査会による承認後、ヘルシンキ宣言に則り研究を遂行する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

試料の採取方法と抗原特異的IgA抗体価の実験プロトコールが作成でき、実験環境も調整できたことから、令和5年度の研究進捗状況は概ね順調と考える。

今後の研究の推進方策

研究倫理審査委員会による承認後より、対象者数50名を目標に研究協力を依頼し、抗原特異的IgGとIgA抗体価の経時的変化および血液中の抗原特異的IgA抗体価と唾液中のIgA抗体価との関連を検証する。

次年度使用額が生じた理由

分担者藤田寿一氏とは、他の公費により来学した機会に研究報告会および試料測定を実施できたため、当該年度予算を使用する必要がなく、次年度使用額が生じた。また、今年度経費より試薬を購入するには不十分であったため、次年度使用額が生じた。

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公開日: 2024-12-25  

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